この一連の記事では、ガイドが昔からしつこーく好きだったこともあり、いわゆる「イケメンヒーローブーム」については早い段階から取り上げてきたと自負しております。
さて、ライダーシリーズは『仮面ライダー剣(ブレイド)』、戦隊シリーズは『特捜戦隊デカレンジャー』に変わってすでに2~3ヶ月たち、ぼちぼち取り上げるべきタイミングなのですが、今回は、もう一つのれません。
というのも『仮面ライダー剣(ブレイド)』がいまだにおもしろくならないからです。おもしろくならない原因の一番目ははっきりしています。「キャラがたってない」んです。
初回から出ているイケメンは主人公ブレイドの剣崎一真(椿隆之)、先輩ライダーのギャレン・橘朔也(天野浩成)、謎のライダーカリス・相川始(森本亮治)、ライダーを追うルポライターの白井虎太郎(竹財輝之助)の四人ですが、初回見たときは誰が誰なんだかさっぱりわかりませんでした。確認のためビデオで巻き戻しながら見直す必要がありストーリがさっぱり頭に入ってきません。脚本などにも問題があるのかもしれませんが、そこにいきつく以前の問題で挫折してしまいそうです。
数回見るとようやくなじみましたけど、それでも四人ともタイプが似すぎています。ギャレン役は年令的に天野浩成でしょうけど、ブレイドの役はカリスの森本亮治が演じても、カリス役は竹財輝之助が演じたって別にそうかわらないんじゃない?と思ってしまいます。
これまでは違いました。最初に複数ライダーになった『仮面ライダーアギト』では主人公のアギトは人なつっこい笑顔の賀集利樹だろうし、G3はなんとなく不器用そうな要潤以外には考えられません。同様に『龍騎』のたくさんいる仮面ライダーもそれぞれはまっていて登場人物と俳優をいれかえることは想像できません。
『555』ではほとんどの主力キャラははまってましたが、ただ一人、仮面ライダーデルタ・原田篤だけはそうではありませんでした。しかし劇中でデルタに変身する人物がよくかわってなかなか確定しませんでしたから、それに忠実なキャスティングといえます。
『特捜戦隊デカレンジャー』のほうも放送前は同様にキャラがたってないように見えてやや不安でしたが、こちらは『ゴレンジャー』以来の「色でキャラ分けをする」システムが確立しているので、なんとかなっています。
ということで『仮面ライダー剣(ブレイド)』がイマイチであることから、逆にいままでのライダーが成功した一つの原因が見えてきました。演じるキャラクターにピッタリの若手俳優をオーディションで選んでいたからなのです。だから新鮮であり、かつ演技面に不安がある新人を起用してもいい演技をみせてくれたのでしょう。