昨年はテレビ50周年、それを記念してNHKが過去の名作ドラマを次々に再放送、おととしスカパー!に登場した「TBSチャンネル」とあわせて、それまでは望んでも期待できなかったた昭和のころのドラマを見ることができるようになりました。
NHKの50周年企画が終わってどうなるのか心配でしたが、BS-2土曜22時30分~の『BS思い出館』は継続。現在は事件シリーズの最終作『断崖の眺め』を放送中です。(個人的には事件シリーズではなぜか放送をとばされた中村玉緒メインの第二作『海辺の家族』が一番好きなのですが、とばされたのはなにか現在の放送基準を満たさないところがあるんでしょうか?)
さらに、今年になってスカパー!にNHKドラマを供給するという新展開を見せています。現在、ファミリー劇場で大河ドラマ『信長』と山口智子の朝ドラ『純ちゃんの応援歌』、ホームドラマチャンネルで沢口靖子の朝ドラ『澪つくし』が放送中です。
このようにNHKとTBSが昔のドラマで攻勢をかけると負けるのはフジテレビ。現在はドラマ制作で中心的な立場にいるフジテレビですが、こうなったのは『抱きしめたい!』などのトレンディドラマ以降から。それ以前はNHKとTBSにはかないません。
それでも対抗できる旧作がないわけじゃない。ガイドは昭和時代でフジテレビの名作というと三つ思い浮かべます。一つはおなじみ『北の国から』、もう一つは田宮二郎版『白い巨塔』、そして最後の一つが『早春スケッチブック』です。
『早春スケッチブック』は山田太一脚本作品ですが、同じ山田脚本の『岸辺のアルバム』『男たちの旅路』『ふぞろいの林檎たち』などに比べると再放送も少なく知名度がありません。しかしガイドも含めて見た人からは最高傑作じゃないかといわれる作品です。
そんな中、昨年文庫版でシナリオ集が再刊。そして2月、スカパー!のフジテレビ721でついに放送されることになりました!
『早春スケッチブック』
脚本:山田太一
演出:富永卓二、河村雄太郎
制作:中村敏夫、富永卓二
音楽:小室等
出演:岩下志麻、河原崎長一郎、鶴見辰吾、二階堂千寿、山崎努、樋口可南子、荒井玉青
1983年放送