朝ドラ『まんてん』の時に「連続テレビ小説の法則・NHK大阪で関西以外の舞台はやめとけ」という記事を書いたんですが、これは業界ウケがよかったようで朝ドラについて意見を聞かせてほしいという問い合わせが二件ありました。一件は毎日新聞・鹿児島支局からでご当地ドラマ『まんてん』特集のため、もう一件はご本尊のNHKからでテレビ50周年記念番組のためでした。

こういう問い合わせがくるのはインターネット上で、大河ドラマだと「大河ドラマの歴史」という専門サイトがあるのに対し、朝ドラではシリーズ全体をまとめたサイトがなくメールで質問する先がなかなか見つからないからでしょうね。

それはともかく、いろいろと質問される中で一つ気になったのがNHK記者からの「『おしん』は朝ドラの代表作といわれていますが、他の作品に比べて異質な感じがします。主流の明るくさわやかに対して暗くて重いことははっきりしていますがそれだけじゃなさそうです。なにが違うんでしょうか?」という問い。自分でも以前から気になっていたことで、これを機会にじっくり考えてみました。

歴代の朝ドラ作品リストを見ながら考えた答えは「おしんには夢がない」。

40年以上続く朝ドラの共通テーマは「女性の夢」でしょう。初期は『おはなはん』に代表される良妻賢母をめざし、『雲のじゅうたん』あたりからパイロットのようになりたい職業というものがありました。しかしおしんにはありません、最終的にはスーパーを創業しますが結果的にそうなっただけです。
昔を振り返る老女・おしん(乙羽信子)は孫(大橋吾郎)から「おばあちゃんは何になりたかったの?」と問われますが、「生きるのに精一杯でそんなことを考える余裕はなかったよ」と答えています。

あえて夢をいうと「豊かになりたかった」、だから『おしん』が大ヒットした83年は「日本人が豊かになって過去を振り返る気になった年」なんでしょう。

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