ドラマ/春ドラマ情報

春ドラ・大穴は『きみはペット』

春ドラマの視聴率、最初よかったものが落ちてきて、それに対し中下位のドラマが盛り返したので大混戦!ほんとにおもしろいのはどれだ?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

春ドラマ序盤の4月が過ぎたところで視聴率的に見るとおもしろいことになっています。

初回視聴率は『GOOD LUCK!!』の後番組『笑顔の法則』、『渡る世間』の後番組『ホットマン』、そして月9の『東京ラブ・シネマ』とまずは予想通りなベスト3でした。

ところが、これら3ドラマが回を追うごとに下がり、逆に中下位のドラマが盛り返したため、多くのドラマが10%台前半にならぶという、大ヒットはないけど小粒におもしろいのがひしめいているという現状になっています。

この状況を分析するためにグラフを書いてみました。縦軸は5月初旬(2~8日)の視聴率、横軸は初回視聴率との差です。初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか(またはつまらなかったか)を示すはずです。



そうすると左上にくるのがさきほどあげた初回視聴率が高かった三作でこれが期待はずれグループ。
『笑顔の法則』はストーリーがよくあるパターンでシュンの竹内結子の魅力で持たせている感があります。
『東京ラブ・シネマ』は「大人の月9」をうたうが、映画配給会社のお仕事のリアルさに欠けるところが弱点。
『ホットマン』はやはり反町主演では『渡る世間』の世界と違いすぎるでしょう。

対称的に右上にくる、つまり最初は低かったけど上がってきたのが『きみはペット』。エリート新聞記者役の小雪の疲れっぷりに、たしかにペットにするとOLのみなさんはうれしいだろう松本潤がはまっています。それに田辺誠一、鈴木紗理奈、酒井若菜、山下真司、渡辺いっけい、長塚京三といった脇役の好演も見逃せません。


事前予想では個人的に注目だが視聴率は伸びないんじゃない?と見ていて実際12~13%とそう高視聴率だとはいわないんですが、他が低いので相対的に浮かび上がってきました。

相対的に浮かび上がってきたといえば『ブラックジャックによろしく』も。近来まれに見る深刻な展開でこれで大丈夫か?と思いましたが、コアな視聴者がついていってくれました。無力だが現状に疑問をつきつける主人公を演じる妻夫木聡が光ります。

あと要注意なのが『伝説のマダム』、裏の『SMAP×2』が大型企画を並べているために苦戦していますが、桃井かおりカラーを前面にだして毎回意外な展開が楽しめます。

そして、左下にくるのが『あなたの人生お運びします』。TBS社長が会見で「いま悪いのは横浜ベイスターズと藤原紀香のドラマ」とコメントしたほどで…ドラマの内容は悪くないと思うんですが、藤原紀香で大阪根性ものという企画が見る気にならないということなんでしょうか。

個人的にはあと『ぼくの魔法使い』『動物のお医者さん』を楽しみにしています。

最後に一般事務ガイドの平井さんに「春ドラマ・なにを見てるか」アンケートに答えていただきました!さすが働く女性代表、参考になります。
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