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マルチエンディングとタイムベンド 『龍騎』はストーリーを修正する

『仮面ライダー龍騎スペシャル』のウリは視聴者の投票により結末が変わる「マルチエンディングシステム」の地上波初導入。しかしホントに初めてなのか、調べてみました。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

ドラマガイドの守備範囲として「アニメ・特撮ものはふくまない」ことになっています。しかし一度試してみようか、と「変身ヒーロー発、連ドラ行き」でふつうの連続ドラマとからめて取り上げたところ、なんとドラマガイド記事としては過去最高に反響がありました。
みんな好きだったんですね~。

そこで調子に乗ってもう一度、今度は『仮面ライダー龍騎スペシャル』。




13人の仮面ライダーが戦い、最後に生き残ったライダーが望みをかなえる世界が舞台。主人公・城戸真司は仮面ライダー龍騎となり、ライダー同士の戦いを止めようとする。仮面ライダーナイト・秋山蓮と親友となるが、他のライダーからの攻撃により蓮は倒れ彼の望み、恋人の生命を真司に託す。真司は戦いをとめるのか、戦い続けて蓮の望みをかなえるのか?


レギュラー版の1エピソードや総集編としてではなく、エッセンスを取り出し別の物語として展開しています。そして最大のウリは視聴者の投票により結末が変わる「マルチエンディングシステム」を地上波として初めて導入するとのことでした。

しかし「史上初」といわれると、ほんとに初めてなのか?気になり調査してみました。たしかに地上波でなくBSでは記憶にあります。古いところではNHK-BS2で96年に放送された『仮想空間Σ』シリーズ。『戦国武将伝』で戦国武将のだれが勝つか、『殺人法廷』で誰が犯人か視聴者の電話投票で結果が変わるというものでした。

ラストだけの変更の場合「マルチエンディング」と呼んでいますが、途中での変更も含めて一般には「インタラクティブ(対話式)」といわれています。これを検索キーとして調査してみたところ一つ浮かび上がってきました。

96年に放送されたフジテレビ系関西テレビの制作『インタラクティブドラマ犯人がいっぱい』。視聴者が三回投票できる機会があり、結末は2の3乗で8種類用意。関西テレビの他にフジテレビでも放送されたそうです。
『龍騎スペシャル』の試みは少なくとも「全国放送された地上波初」に後退しました。
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