みぞれたっぷりなぶりしゃぶを
今回教えていただいた”ぶりしゃぶ”が出てくる12巻。現在25巻まで発売されています |
「漫画でも紹介してるんだけどぶりしゃぶ。これは暮れの内にぶりのお刺身を買っておけば後は簡単だし、本当においしいからやってみて。コツはだしをぶりのアラでとることと、鍋に大根おろしをたっぷり、これは多ければ多いほど美味しいです。みぞれ鍋にしてそこにぶりをしゃぶしゃぶしてポン酢で食べてみてください。野菜はその時に家にあるもので大丈夫です。そして締めはうどん。これが本当にうまいんだよ。」
聞いているだけで本当に美味しそう。因みにうどんは市販の冷凍うどんなどお好みのものでとのこと。お正月のご馳走で疲れた胃にも優しいぶりしゃぶ。ぜひ、来年のお正月はみなさんのお宅でもやってみてください。
何を食べるかではなくて、節目の大事さ
小川さんにお正月に対してどんな考えを持たれているか伺ってみました。「僕はね、お正月のスタイルっていうのはその家、その家のやり方でいいと思うんです。例えばお節一つとったって最近は中華だったり、洋風だったり、いろんなお節があるでしょう?そのあたりについては美味しければ何を食べてもいいと思う。それよりもお正月って日本人には特に大事な行事でしょ?だから年の始めやこれからの一年をお祝いするという節目を大事にすることをしてほしいと思う。その気持ちを子供たちに伝える、それからやっぱり家族で集まるなどして絆を再確認したり、深めたりという機会にするとか。またそういった経験をしながら育つっていうのは子供にとってもいいことだし、大事なことだと考えています。」
これだけはやってもらいたいこと
築地の仲卸時代、いろんな魚を食べて、勉強して目利き力を培ったという小川さん。本当にマンガの三代目は小川さんそのものですね。 |
「ぜひダシだけはちゃんと本物でとって貰いたいと思うんです。鰹ダシも簡単だから。お鍋にお湯を沸騰させて、鰹節を入れたら火を止めて、あとはほっておくだけ。これで美味しいダシがでます。ちゃんとしたダシ、旨味の味を知りながら育つということだけでなく、他の食材の味や美味しさも引き出す働きを持っているから総じてすべての料理が美味しくなる。人間って美味しいものを食べた時に幸せな気持ちになるでしょう?僕はそういう意味で自分も幸せになりたいし、うちに来てくれるお客さんにもいつも幸せな気分で帰って貰いたいと思ってるのね。それと一緒で家でも美味しいご飯を食べれば食べるほど、家族みんなが幸せな気分になれると思うんです。それから小さいころから美味しいもの、本物に何か一つでもちゃんと接して育てば大人になった時に他の食材に対してもちゃんといいものを選べる舌が育っているもの。これは一生の財産になるからぜひ培ってあげてもらいたいですね。」
顆粒の物に比べるともしかしたら一手間になってしまうかもしれませんが、それは「幸せのための一手間」と考えるとちょっとやる気が湧いてきませんか?ぜひ築地魚河岸三代目の食育のススメ、やってみてくださいね。
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