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イクラはロシア語?! 魚卵トリビアあれこれ(3ページ目)

皆さん、魚卵といえば何を思い浮かべますか? いくら、たらこ、明太子などなど、魚卵って白いご飯とあうものが多いですよね。今回はそんな魚卵についてまとめてご紹介します。

執筆者:飯野 耀子

本当に魚卵好きな日本人!

おにぎり
筋子、イクラ、たらこ、明太子……。おにぎりでも魚卵は外せない
ところで皆さん、最も好きな魚卵って何ですか? パッと思い浮かぶものは、イクラ、たらこ、明太子など。コンビニのおにぎりなどでもお馴染みの味や、お正月には欠かせない数の子などがあげられると思います。しかし、お魚の数だけ魚卵の数はあるわけですから、他にもいろいろと美味しい魚卵はたくさんあります。

例えば子持ちカレイ。白身にオレンジの卵が付いたものですが、煮つけにしたり、揚げだしにすると美味しいですよね。またサンマなども時々、たまごが入っていたりすると「当たり!」という気持ちになります。子持ちといえば、ししゃもも子持ちのものは愛されていますよね。最近ではカラフトシシャモと明記されているカペリンの方が市場には多く流通していますが、カペリンの子も日本人には愛すべき食卓の味です。また、癖のあるものが好きな人には卵を抱いている鮒寿司なども好まれていますね。

ちなみに私のおすすめは鯛子。「腐っても鯛」といわれるほど鯛というのは美味しいお魚ですが、卵も然り。真子と呼ばれる鯛子を煮ると、花が咲いたように広がってかわいらしいんです。和風なら醤油味、またオリーブオイルと塩で洋風に炊いても美味しいです(これらは鯛子だけでなく、生たらこでやってもOK)。ワタや白子も一緒に使って作る鯛の塩辛も美味しいので、ぜひ機会があったら試してみてくださいね。

さらに、魚卵というと海老や蟹、さらにイカやタコなどのものも美味しいですね。海老といえば、甘エビなども時期によっては青い卵を抱えていますから、食べたことのある方も多いのではないでしょうか? 甘エビに限らず海老の卵は、それだけを集めて薄いダシにつけておくと、料亭などの先付けに出される高級珍味に早変わり。日本同様、海老が多用される中国には蝦子(シャーヅ)といって海老の卵を乾燥させた調味料があります。独特の風味と旨味が出てチャーハンなどに使うとプロの味にちょっと近づけます。さらに頭の中にお米のような形の卵を抱えている飯ダコは冬の風物詩ですし、イカの卵なども珍味として愛されています。中国にはイカの卵を乾燥させたものがあり、こちらも珍味として愛されているんですよ。これだけでも日本人は本当に魚卵好きだなぁと思いませんか?

トンビが鷹を産んだ? 親より高価な魚卵

(上)体の半分以上をしめる数の子。お母さんは大変です
(下)子持ち昆布のにぎり寿司。数の子だけでなく、魚卵はお寿司のネタとしても大活躍
次に、親よりも子どもの方が値段が高い魚卵をご紹介します。そうなると、まず最初に名前が挙がるのが世界三大珍味のキャビア。最近では海藻や他の魚の卵から作られた安価な代替品も「キャビア」として売られていたりしますが、本物のキャビアはチョウザメからとれる卵。ロシアのベルーガ産のものが最高級なものとされています。

また、カラスミも親の何倍もの値段で売られる卵ですね。1ページ目でもご紹介しましたが、日本だけでなく外国でも作られるカラスミ。日本産、特に長崎産のものは高級珍味とされており、日本三大珍味のひとつでもあります。

それから、厳密には魚ではありませんが、魚屋さんに売られているということで仲間入りさせると、なまこの卵巣であるクチコも親より高い魚卵です。逆三角形に広げて乾燥されたものや生のものを塩辛にして売られています。乾燥させたものは三味線のバチの形に似ていることから、バチコと呼ばれることもあるそうです。

さらにお正月の定番、数の子も親よりも高い魚卵です。塩漬けの数の子や昆布に卵を産みつけた子持ち昆布、数の子を抱いたままの鰊の干物などもあります。

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