褒められることは認められること
「ほめられレシピ」は馬場家の母娘共演!今回お嬢さんの景子さんはアシスタントとして参加されました! |
「褒められるというのは自分のしたことを認められることでしょう?人間って認められたら凄く嬉しいじゃない?そうすると気持ちが前向きになるからやる気もでるし、それから他のことに対しても行動的になったり、いい連鎖が生まれると思います。ですから子供を褒めて育てるというのはとてもいいことだし、大事なことだと思いますよ。」
またご自分の経験から、例えばお手伝いというシチュエーションでお母様から褒められた場合に、お母様の側はお茶碗を洗ってくれた、ゴミを捨ててくれたなど一つ、一つの具体的事象に対して「ありがとう」や褒め言葉を先生にかけられましたが、先生の側にするとそれが「自分を認めてもらった満足感」につながっていることが多かったとか。お子さんの行動の中に小さなことでも褒めてあげられる要素がある場合にはぜひ、褒めるようにしてあげてください。
否定形の言葉を使わない
中條氏と景子さんが学生の時に交わした手紙を書籍化した「おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状」と「おじいちゃん日本のことを教えて―孫娘からの質問状」 |
「父はビール会社の人間だったので夜も取引先とのお付き合いが多くて子供の頃はほとんどお夕食を一緒に食べられたことがないような環境でした。でも父が家にいる時というのは100%子供に向き合ってくれていたと思います。その中で『香織はかわいいね』『香織はいい子だね』といつも褒めてくれましたねぇ。例えばテストが60点、70点だったとしても「取れなかった点」の部分を叱るのではなく、「取れた点」の部分を本当に褒めてくれましたね。また父親参観日や運動会などの行事もなかなか来ることができなかった中で、来てくれた時は「ハイハイと手を上げたときの元気が良かったぞ。」とか、かけっこで1番になったりしたときなどは「香織が一番だと皆に自慢できるな~。うれしいな。」と褒めてくれました。とにかく父から否定的な言葉というのを聞かないで育ったように思います。もちろん間違ったことをしたり、いけないことをした場合は物凄く叱られたし、恐い父でもありましたけどね(笑)」
馬場先生は「子供を褒める」という場面において父親と母親の役割には違いがあるとおっしゃいます。例えば母親というのはテストが80点でだったとすると、結果としての点数だけではなくプロセスも含めた結果で判断するので、前日にテレビを見ていた、ゲームをしていたといった努力を怠った場面込みの80点になりますからコメントも「テレビなんて見なければもっと点数取れたのに!」などの小言になりがちです。その点、父親はそのプロセスを見ていないことが多いので結果に対してのみコメントをする場合が多い。先生のお父様がされたように「そのことだけを褒める」という役割も子供にとってはいいことだし必要なのかもしれません。お子さんに対して両親二人とも同じような対応をされている場合は声掛けの役割分担について話し合ってみるものいいかもしれませんね。