お箸使いに育ちが出ます1日3組限定、天然物にこだわったお料理も評判な銀座の料亭「朝川」の女将、伊藤朝子さん。女将職の傍ら、国際観光日本レストラン協会の初の女性理事としても活躍。料亭におけるマナー教室開催など和文化の継承にも力を注ぐよく、食べ方というのにその人の育ちや品格が出るといいますね。日本人である私たちにとってもっともそれを見られてしまう場面がお箸使いだといっても言い過ぎではないでしょう。ガイドも幼い頃、涙のお箸特訓をした記憶があります。みなさんの中にもそんな記憶をお持ちの方は多いのではないでしょうか?もうすぐ入園、入学の季節ですし、キチンとしたお箸使いを身につけて新生活に送りだしてあげたいですよね。しかし自分はお箸を使えても、いざ子どもに教えるとなるとどう説明したらいいのか難しいのがお箸ですよね。そこで今回は正式な和食を食べる場所である料亭の女将さんである伊藤朝子さんにお箸の使い方を教わりに行ってきました。身体に美しいと書いて「躾」まずは「躾とは何か?」ということから伊藤さんのお話は始まりました。「『躾』という字は身体に美しいと書くでしょう? だから美しい所作が身につくということなのね。そして身につくということは体が覚えることなのよ」ご自身が育った中でも、また子育てにおいても躾は厳しくされてきたそう。そのお子さんが大人になった時、「自分の友人たちや若い世代にむけてマナーの講師をしてみては?」と推薦してくれたとき、躾ということをちゃんと教えてきてよかったと思われたそうです。中でもお箸使いについては特に大事な躾だと伊藤さんはおっしゃいます。「お箸というのは日本が世界に誇れる文化。だからせめてお箸だけはきちんと使えるように子どもたちに教えてあげてほしいし、お箸がちゃんと使えることで子どもに自信と誇りを持たせることができます。若いお母さんたちにもぜひ、お箸文化という日本の財産を伝える躾をしてほしい」昨今では外国のビジネスエリートの間でお箸をキチンと使えることは、かつて日本人がナイフとフォークをきちんと使えたこと同様にステイタスとなっています。ガイドも実際、外国の方と会食する際などにみなさんが本当に上手にお箸を使っているのを見て、毎回脱帽させられています。そんな現状も踏まえるに、日本人がちゃんとお箸を使えないのは恥ずかしいですよね。小さいうちに身についたものは一生体が覚えています。ぜひ、みなさんのおうちでもお子さんにお箸使いをキチンと教えてあげてくださいね。>>次は写真を使った図解でお箸の使い方をご紹介します!>>12次のページへ