子どもが親をバカにする…どうしたらいい?
なぜ子供は親をバカにすることがある?
「親をバカにする子供」に陥りやすい要因
「最近、子供が親のことをからかってバカにするようになり、腹立たしい」幼稚園に上がったあたりから見られ、小学校に入ると増えるお悩みです。「ウソをつく」という行為同様、「バカにする」という行為は、言葉が達者になったからという理由だけで出てくるものではなく、物事を複雑に考える作業ができるようになってきたことでの副産物ともいえます。
子供が親をバカにしたような態度をとる背景には、さまざまな理由がありますが、ここで、陥りやすい要因について挙げてみましょう。
1. 人をバカにすることで、自分を防衛しているケース
人は、自分に自信がない、自分の立ち位置が危うい、こういうとき、自分を大きく見せて威嚇したり、逆に、相手を小さく見ることで、自分を守ろうとすることがあります。「相手をバカにする」のは、後者のパターンで、たとえば、ママに叱られてむしゃくしゃするから、ママを下に見るような発言をして、自分をなぐさめている場合などがこれに当たります。
2. 家庭内のバランスが崩れ、子供が王様状態になっているケース
子供が生まれてからは、子供中心の生活になるものですが、その途中でバランスを崩し、子供が何をやっても許されるような王様状態になってしまうと、もしその子が軽率な発言をしたとしても、取り立てて責められることがない、正しくは、親が指摘することができない状態になっていることがあります。
3. 親に対する感謝や尊敬の念が育っていないケース
親が尊敬できないような行動を取る場合(例:虐待、生活習慣の乱れなど)、感謝の念が育たないのは当然ですが、今回取り上げている「バカにする発言」に多いのは、親が子供の世話をするのは「当たり前だ」と、子供自身が認識している場合です。赤ちゃん時代を過ぎても、親がお世話をやりすぎてしまっている場合に多いようです。この場合、ママが時間がなくてバタバタしていても、子供はずっとテレビを見ていたりします。「親が動けばいい」と尊敬の念に欠けるため、親をバカにしても、良心を痛めたりすることもありません。
以上が、「親をバカにする」という行為に陥りやすい状況です。
全体として、親子関係のバランスが崩れていると、子供はそのスキに「バカにする」という行為に至りがちと言えます。とくに、2や3のようなケースは、赤ちゃん時代の「のびのびと育てたい」という思いが、のちにエスカレートしている場合に多く、子供の好きなようにやらせてあげるのが、「のびのび子育て」と考え、しつけが上手く進まなくなってバランスを崩してしまうことが非常によくあります。
ということで、対策の1つめは、子供と親が、主従関係にならないようにすることがポイントになります。親は子供のお友だちではありませんので、しつけの場面ではきちんと導いてあげましょう。
親や友だちからの学習により「人をバカにすること」を覚えることも
ここまでは、家庭の環境について見てきましたが、ここからはまた別の角度から見ていきたいと思います。バカにする背景というのはさまざまであっても、他者をバカにする行為は「学習性」である確率が高いという点で共通しています。つまり、どこかでバカにするという行為を見たり聞いたりして“学んだ”ということ。幼少時の学習において、影響を及ぼしやすいのが、次の3つです。
- 親の言動
- 友だちの影響
- テレビなどのメディアの影響
夫婦の間で「バカにする」というような発言があると、子どもはそれを学習してしまう。親自らが、家庭内での発言に気をつけよう
子供が親をバカにする行為は、される側はもちろんのこと、端から見ても、不快なもの。それをなくしていく上で大事なのは、親子関係のバランスと親自らの言動です。しつけのあり方と学習性の両面から取り組んでみてください。
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