子供のしつけ/子供のしつけ関連情報

子どもを理解するには、思い込みが時に大切

子どもの行動が理解できない。子どもの考えていることが理解できない。そんなふうに感じることがありませんか?そんなときは、ひと呼吸置いて……。

執筆者:谷口 賢晋


子どもが何を考えているのかわからない……

Q:単刀直入に言うと、子どもが何を考えているのかわからなくて困っています。子どものあぶなっかしい行動を見ていると、本当に将来が心配になってきます……。「勉強しなさい」と叱っても、叱らなくても反抗するばかりです。子どもの考えてることや行動を理解するにはどうしたらいいでしょうか?

100%理解することは難しい。そのとき考えることは?

子どもの行動を理解する
子どもの行動や考えていることが理解できない
A:子どもが何を考えているのかわからなくて困ったときは、「きっと子どもは最善を尽くしている」という目で見てください。大人同士でも「この人、一体何を考えているのかわからない……」と思うようなことがあると思います。

人のことを100%理解することは、ときに難しいこともあります。子どもといえど、価値観も考えてることも好みもすべて違いますから。そんなとき、大切なことは、どんな人も最善を尽くしていると思えるかどうかということです。

学力の上がる心理学

ある小学校で、学力の高い子どもと低い子どもにクラス分けをして、学力の高いクラスの担任には「学力の低いクラスだ」と伝えました。逆に学力の低かったクラスの担任には「学力の高いクラスである」と伝えました。小学生自身は、学力でクラス分けがされたことすら知らされていません。

つまり、学力の高いクラスを担当する先生は、「自分は学力の低いクラスを担当している」と思い込んでいます。そして、学力の低かったクラスを担当する先生は、「自分は学力の高いクラスを担当している」と思い込んでいます。1年経過後に、それぞれのクラスの学力測定が行われました。どんな結果になったと思いますか? 1年前には学力が低いと判定されたクラスのほうが、学力が高いと判定されたクラスよりも平均点が高いという結果になりました。

違いは、「自分の担当するクラスは学力が高い」と思い込んでいたかどうかということです。しかも、「学力が低いクラスを担当している」と思い込んでいた先生は、学力を上げるために必死にがんばったという話です。
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