

「ゆとり教育」の潮流に波紋?
横浜市の公立小・中学校が、2004年度からほぼ一斉に
2学期制へ移行し、授業時間が増える。
市の意図とは?


■2学期制移行への背景

日本の学校教育が大きく変わりつつある現在、行政では中長期的な教育問題に関して大きく次のようなことを視野に入れています。

●家族・地域・社会の役割を明確化し、協力体制をつくる
●確かな学力・豊かな心を育成する活動の機会や場を提供
つまり、子ども達の生活全体を見直し、かつ社会全体で教育のあり方を変えていくという、大きな教育改革がなされようとしているのです。
そんな中、横浜市では、2004年度より市立学校での2学期制を一斉導入することになりました。既に大学・高校や私立校では導入されている学校もありますが、2003年度ごろから自治体単位での公立校の2学期制導入が報道されるようになりました。仙台市に始まり、金沢市、香川県丸亀市、高松市、東京都墨田区などに続く横浜市の2学期制導入は、首都圏を代表する都市としての大規模な試みとなります。
完全学校週5日制の全国的な導入により、授業時間をいかに確保するか様々な試みがされていますが、横浜市という大きな自治体の動きは、公立校における2学期制導入の傾向をより一層強めるものになるかもしれません。
■2学期制とは

【3学期制】(授業日数 計100日)
●1学期(約70日)⇒夏休み⇒●2学期(約80日)⇒冬休み⇒●3学期(約50日)⇒春休み
【2学期制】(授業日数 計100日)
●前期(約100日)間に夏休み⇒秋休み⇒●後期(約100日)間に冬休み⇒春休み

では、2学期制の意義(メリット)と、今後の課題とはどのようなものでしょうか。
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