マーガリンやファーストフード食品に含まれる「トランス脂肪酸」。2006年12月5日ニューヨーク市では、市内全ての飲食店でこの「トランス脂肪酸」使用を禁止することに決定しました。

子どもたちに身近な市販のお菓子やレトルト食品にも含まれるこの「トランス脂肪酸」。今回はアレルギーとの関係もあわせて、最新の情報をお伝えします。

そもそもトランス脂肪酸って?

トランス脂肪酸イメージ
トランス脂肪酸は自然では存在しない不自然な形の脂肪酸
油の話は「手作りポテトチップスでアレルギー対策」 でも書きましたが、このトランス脂肪酸はマーガリンやショートニング(クリーム状の食用油脂)、これらを原料として製造される食品の他動物の肉や脂肪中などに含まれる脂肪酸の一種です。

脂肪酸とは、油脂などの構成成分で大きく分けて「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」に分けられます。この不飽和脂肪酸の中で炭素に結びつく水素の向きが互い違いになっているものを「トランス型」、同じ向きのものを「シス型」と呼びます。

このトランス脂肪酸は下記の過程で作られるます。

1、油の高温加熱の過程で生成
2、植物油脂などの加工の際に水素添加の過程で生成
3、自然界で牛などの胃の中でバクテリアにより生成

以上からもわかるように、天然ではほぼ存在しない形の脂肪なのです。

禁止になったトランス脂肪酸の害とは?

日本では、まだまだ認知度の少ないこのトランス脂肪酸。実際にどのような害があるのでしょうか?

ひとつは、「心臓疾患のリスク」があげられています。トランス脂肪酸を多くとりすぎると、悪玉コレステロールと呼ばれる動脈硬化などのリスクが増加します。また、肝臓に悪影響を及ぼしてコレステロール調節機能のバランスを崩し、善玉コレステロールを減少させると米国医学学会(Institute of Medicine)が報告しています。2倍のマイナス効果で動脈硬化を促進し、心臓疾患のリスクを非常に高めると言われています。

また体内の酸化が進み、細胞遺伝子が酸化されて「ガンになる可能性が高くなる」とも言われています。他にも、「CHAP」(Chicago Health and Aging Projects)米国神経学会が発行する学術誌、 Neurology誌2004年5月11日号に発表したものの中には、トランス脂肪酸をたくさんとっている人ほど、認知機能が早く低下する「痴呆のリスク」があることを伝えています。

>>子どものアレルギーとトランス脂肪酸について>>