「子どもの肌に気になるカサカサした部分が……」「食べると下痢気味になる食品がある」「変な咳が続く」など、もしかして、これってアレルギー?と疑ってしまうことがあるかもしれません。
そこで、アレルギーの気になる症状からアレルギーと診断された場合まで、我が子がアレルギー持ちかもしれないと思ったときにどうすればいいか、お伝えいたします。
アレルギーの起こるしくみ
気になる症状があれば、まず病院に行って診察してもらいましょう |
他に挙げると、食物の場合は「食物アレルギー」。昆虫に刺されたことが原因の場合は、「昆虫アレルギー」。住居の中にあるホルムアルデヒド等の化学物質が原因で起こるアレルギーを、「シックハウス症候群」と呼びます。
以下で、アレルギー症状と特徴、検査方法、そして治療薬をご説明します。
アトピー性皮膚炎
■症状と特徴アトピー性皮膚炎とは、皮膚の症状です。生後2ヶ月以降からの乳幼児期に、赤みやかゆみの強い湿疹が慢性的に続くのが特徴。湿疹は、胸やおなか、手足へと広がり、全身で症状が見られます。
■検査方法
「血液検査」と「皮膚検査」に分けられます。血液検査は、アレルギーの原因となる動植物、食べ物に対して血液中の抗体ができているかどうかを調べます。皮膚検査は、抗体エキスを少しひっかいた皮膚にたらし、じんましんが起きるか調べたり、24時間以上抗原をはりつけて反応をみるパッチテストがあります。
詳しくは「アトピーの基礎知識vol.3 アトピーの検査」をご覧ください。
■治療薬
保湿外用剤(ワセリンなど)、副腎皮質ホルモン(ステロイド)の入った外用薬、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などが使用されます。
小児ぜんそく
■症状と特徴小児ぜんそくは、気管支の内側の粘膜が腫れ気道が狭くなり、それに伴い空気が通りにくなって呼吸困難を伴う症状です。早朝・夜間に強く発作が起こる傾向がります。ぜんそくの発病は、1歳までが30%、4~5歳までが80~90%となり、ぐっと広がります。小児ぜんそくの多くは、未成年の間に良くなることが多いのですが、成人になっても残る人もいます。慢性化すると、ステロイドの吸入が必要となってきます。
詳しくは「子供が軽症の喘息 どう治療する?」をご覧ください。
■検査
主に聴診で診断します。他には、アレルゲンを診断する血液検査を行ったりします。
■治療薬
テオフェリンや吸入ステロイドなどが使用されます。
アレルギー性鼻炎
■症状と特徴繰り返すくしゃみ・鼻みず・鼻づまりなど、鼻の粘膜を中心にアレルギー反応が起こる症状です。その原因は、鼻から吸い込まれた抗原(主にハウスダスト・花粉)から引き起こされます。俗に言う「花粉症」は、この症状が引き起る原因物質が、花粉であることからこの名前がつきます。
詳しくはアトピーの基礎知識 vol.9 アトピーと花粉症をご覧ください。
■検査
くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状がどの季節に起るのかを調べ、症状のもとになるアレルゲンを判別します。
■治療薬
抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、副腎皮質ホルモン剤などを使用します。
食物アレルギー
■症状と特徴アレルゲンが食物である場合「食物アレルギー」と言います。その症状の現れ方は様々で、アレルゲンとなる食物が体に吸収される際に、気管支に症状をみる「気管支ぜんそく」。胃から腸へと吸収され、血液を介して全身にまわる際に皮膚に症状が出る「じんましん」や「アトピー性皮膚炎」。他にも、消化器官で起こり、下痢や便秘、それらを繰り返す「過敏性大腸炎」。さらには嘔吐、腹痛などの症状が出る「腸管アレルギー」などがあります。
■検査
検査は他のアレルギー同様、「血液検査」や「皮膚検査」を行います。
■治療薬
治療の原則は、主にその原因となる食品の除去にあります。専門の医師の診察の上で食品の除去を行ってください。
食事の除去食については「食事療法を始める前に確認したいこと」をご覧ください。
シックハウス症候群
■症状と特徴特定の住宅で、目・鼻・のどの乾燥や痛み、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、集中力の低下などの症状が見られる症状です。原因は、住居の中に含まれる塗料から発したホルムアルデヒドや、断熱材・カーテンなどに含まれる化学物質がアレルゲンと言われています。
詳しくは家が原因?「シックハウス症候群」をご覧ください。
■検査
検査は「シックハウス測定検査」で、その家屋の「ホルムアルデヒド」などの原因物質の空気汚染の状況確認を検査することができます。
■治療薬
治療の原則は、主にその原因となる家屋で使用されている化学物質の排除となります。