子供の病気/その他の子供に多い病気

インフルエンザワクチンと初恋の共通点(2ページ目)

インフルエンザの予防接種はずいぶん普及してきましたが、「何となく」受けている方も多いのではないでしょうか? ワクチンの原理を理解して頂くためのわかりやすいたとえ話です。

執筆者:長尾 大志


インフルエンザと初恋の共通点

インフルエンザに初めて出会った状態
インフルエンザに初めて出会った状態。かなりの緊張状態です
思い出して下さい、初恋・初デートの頃のことを。好きな人の前に出ると、顔は真っ赤、胸はドキドキ……。何をしゃべっているのかわからない。

これは、初めてインフルエンザウイルスが身体の中に入ったときの反応とよく似ています。とにかく身体が過剰に反応して、熱は出る、全身がだるくなる、頭が痛くなる……。

それが、その後いろいろあって(?)すっかり慣れてしまった。結婚されている方は、今の夫婦の生活ですね。相手と話をするのに、いちいち真っ赤になって、胸がドキドキはしませんよね。何をするのも自然に振る舞える。

インフルエンザに免疫がついた状態
インフルエンザに免疫がついた状態。慣れれば緊張状態も続きません
これが、インフルエンザに対する「免疫」がついた状態です。いちいちウイルスが入ってきたからといって、反応しない。「インフルエンザにかからない」というのは、「ウイルスが身体に入らない」というのとは違い、慣れてしまって過剰反応をしないということです。

それを利用したのがワクチン(予防接種)です。たとえるなら、昔の恋といったところでしょう。一度そういう経験があれば次に恋をしたときに、胸がドキドキ、ということも少なくなるでしょう。経験を積めば積むほど、自然体で異性に接することができます。

ワクチンでインフルエンザ?

ワクチンにはウイルスの成分が含まれていますが、生きたウイルスではないので実際に感染することはありません。しかし、インフルエンザワクチンを接種すると副反応(副作用)として、インフルエンザのような症状が出ることがあるといわれています。

ワクチンを接種すると、身体がその成分を認識して「ウイルスを排除するための反応」を起こします。つまり擬似的に初恋をするのです。それまでにウイルスに接触したことがない子供の場合、擬似的とはいえ初恋状態になりますから、それなりに強い反応が起きるのです。それがインフルエンザワクチンを接種した後に出る、インフルエンザのような症状の正体です。

インフルエンザの症状と、ワクチンについて理解して頂けたでしょうか。今年の接種にあたって、知っておいて頂ければよいと思います。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。

<参考リンク先>
教えてドクター!Q&A インフルエンザの知識と対処法(記事)
【All About/アトピー】(アトピーと病気 vol.1 アトピーとインフルエンザ)
【All About/薬について】(インフルエンザ最近の話題)
ワクチンによる予防(インフルエンザ情報サービス)
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