鼻水は、何でできているの?

Q:うちの子供は喘息があるのですが、風邪や鼻炎で、鼻水が出ると次に決まってぜいぜいが起きます。その後、咳や痰が出るようになると治まります。

「鼻水さえでなければ、喘息にならないのでは?」といつも思ってしまいます。いったい、鼻水はどういう成分で構成されているのでしょうか。鼻水というくらいですから、水分のとりすぎであるならば、注意しようと思うのですが…。教えてください。お願いします。

鼻水はほとんどが水分です
鼻水はほとんどが水分です
A:お答えします。人間の身体は70%が水分といわれています。血液もほとんどが水分からなっています。身体から分泌される液体(尿・汗・唾液・痰・涙液・そして鼻水など)は全て、血液が何らかの形で変化したものであり、大元は水分から出来ています。つまり、鼻水(鼻汁)は水から出来ているのです。

水分を摂りすぎた場合、余分な水分は腎臓から尿として排泄されます。ということは、尿が多すぎる場合、水分を控えれば尿の量は減ることになります。ただし水分をひかえて尿の量が減ると、腎臓に悪影響を与えることがありますので、「尿を減らすために水分をひかえる」ということはしないで下さい。

さて、尿以外の液体の分泌量については、体内の水分量と必ずしも関係が深いわけではありません。必要なときに多く分泌され、必要でないときには分泌は抑えられます。

例えば、涙を考えてみるとよくわかると思います。「悲しい」「うれしい」その他、感極まったときに涙は分泌されます。しかし、水を飲みすぎたときに涙が出るわけではありませんね。逆に多少水を飲んでいなくても、涙が必要なときにはきちんと出ます。

鼻水が出るわけ

そこで問題の鼻水ですが、これは風邪や鼻炎といった鼻の炎症の結果、血液中の水分が粘膜にしみ出してくるものです。炎症が起こっている部分には白血球が多く含まれますから、鼻水に含まれる血液成分の多くは白血球です。

つまり、鼻水や痰は、体の中で起こっている炎症の結果に過ぎないのです。しかし質問にもあるように、「風邪や鼻炎→鼻水が出る→喘息発作で苦しくなる」という経過をたどられると、「鼻水が出るからしんどくなった」「咳と痰が切れれば楽になる」と思われるでしょう。鼻水さえでなければ喘息発作は起きない、そんな風に思われるかも知れません。

しかし、実際に体の中で起こっていることはもう少し複雑です。「風邪や鼻炎→鼻などの粘膜に炎症→感染やアレルゲンをきっかけに気管支粘膜の炎症が悪化→喘息が悪化」というプロセスを通常経ていきます。

鼻水も喘息の発作も、どちらも炎症の結果起こったものです。「鼻水が出るから喘息になった」と、水分を控えさせるようなことは絶対にやめてください。かえって痰が切れにくくなり、症状が悪化してしまいます。

特に花粉のシーズンは、風邪か鼻炎か、判断に迷うような症状とともに喘息の発作が起こることも少なくありません。自分たちだけで判断せず、医師の診断を早めに受けるようにしましょう。

下痢の時には水分を取らせましょう

鼻水と同じようなことが、食あたりで起こる下痢でも言えるのです。

子供が下痢をしたとき、皆さんはどうしていますか?水分を摂ると余計下痢がひどくなる、といって水分を摂らせないようにしていませんか? それはいけません。

下痢というのは、細菌やウイルスといった病原性の微生物を身体の外に出すための身体の防御反応なのです。つまり、下痢とはそういった微生物による感染の結果なのです。

下痢を止めてしまうと、微生物や毒素が体外に出にくくなり、治るのが遅れます。ですので(感染性の)下痢の時には、どんどん水分を摂ってどんどん下痢をする方が早く治ります。下痢を止める薬も、あまり使わない方が良いのです。

ただし感染によらないストレスや神経性の下痢もあります。その場合は下痢止めを使った方がいいこともありますので、医師に相談しましょう。



*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。

<参考リンク先>
教えてドクター! Q&A vol.5  花粉症の知識と対処法(記事)
全国の花粉情報
アトピーの基礎知識 vol.9 アトピーと花粉症(記事)
花粉症や喘息に、甜茶は効くの?(記事)
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