最近のニュースでは、札幌市の母親が娘を8年間監禁していたという事件が報道され、私たちの心に衝撃を与えました。他にも、車内に子どもを置き去りにして死亡させてしまう事件や、体罰によって幼い命が失われてしまう事件など、児童虐待の悲しいニュースをよく耳にします。

しつけと虐待の境界線は何? もしかして私も虐待しているの?!……そんな風に不安に感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はママが日常で戸惑うシチュエーションや虐待の内容、虐待された子どもの人生に触れながら、子どもが健全に成長するために必要な、親子のあり方を考えてみました。

子どもの監禁はネグレクト

子ども
見た目からはわかりにくい「ネグレクト」という児童虐待もある
子どもを長期間監禁するというのも児童虐待のひとつです。これは、子どもの教育を受ける権利や社会との関わりといった権利を母親が放棄していた=ネグレクトという虐待にあたります。母親が精神疾患を患っていたという情報もあり、養育が困難だったことも予想されますが、親は子どもを健全に養育する義務があります。それが難しければ、周囲の助けを借りることも必要です。

ネグレクトとは? 聞きなれない方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは虐待の種類を件数の多い順番でご紹介しましょう。

外傷の残る虐待のケースが多い

日本虐待・思春期問題情報研修センター「子どもの虹」19年度調べによると、多かった虐待の種類は以下の順です。

  1. 身体的虐待(40.1%)
    あざや骨折、外傷、タバコの押し付けなど、目で見て分かる身体への影響のあるものが身体的虐待です。
  2. ネグレクト(38.0%)
    育児放棄、食事や衣類を与えない、学校に行かせない、存在を無視するなど、子どもへの親としての義務を放棄するのがネグレクトです。
  3. 心理的虐待(18.8%)
    言葉による脅し、ほかの兄弟と差別する、子どもの前でのDVなど、子どもの心を脅かすものが心理的虐待です。
  4. 性的虐待(3.2%)
    親が子どもに性的な関係を強要したり、性的ないたずらをすることで性的な負担を子どもに感じさせてしまうことが性的虐待です。

これらの虐待の多くは小学校に上がる前の乳幼児の時期に起こっています。外傷の残る身体的虐待や、「おかしい」と察しのつきやすいネグレクトは、外から見ても分かりやすく、介入が入りやすい虐待。一方で、心理的な虐待や性的虐待は一見分かりにくく、親を慕う子どもからは外部に助けを求められないケースもあります。もしかすると、私たちの気付かないところにたくさん潜んでいるかもしれません。