左は「どこ?」のサイン、右は「痛い」のサイン |
近年は日本でも日本ベビーサイン協会を中心に、ベビーサインの輪が広まっています。そこで「育児を少しラクにするコミュニケーションツール」シリーズの第2回として、今回はベビーサインをご紹介したいと思います。日本ベビーサイン協会理事長の吉中みちる先生にお話を伺いました。
ベビーサインはアメリカ生まれ
ガイド:ベビーサインはアメリカ発の育児法と聞きましたが、どういうものなのですか?
日本ベビーサイン協会理事長の吉中みちる先生 |
赤ちゃんがしゃべり始めるようになるのは、個人差がありますがだいたい1歳半~2歳前後と言われています。それ以前から赤ちゃんは周囲とコミュニケーションを取り始めようとしますね。最初は「あー」「うー」といった喃語から始まって、ちゃんとしたコミュニケーションができるようになるまでには、まだしばらく時間がかかります。
その時期の赤ちゃんはとても好奇心旺盛で、目に映るさまざまなことを周りに伝えたいのですが、言葉で伝えることができません。赤ちゃんはいったい何を伝えようとしているんだろう?という疑問から、アメリカの心理学者によって、赤ちゃんとの手話でのコミュニケーションが研究され始めました。科学的な裏づけや、アメリカでは「手話」は言語の一種であるという認識もあって、ベビーサインはアメリカのママ・パパにすんなりと受け入れられていきました。今では新しい育児法の一つとして確立しています。