乳児育児/乳児育児関連情報

市販の風邪薬への理解を深めましょう☆ 市販薬をむやみに飲ませないで!(4ページ目)

お子さんに市販の風邪薬を飲ませるとき、成分をきちんと把握していますか?「咳に効くから」「熱高いから解熱剤入り」という意識だけではなく、その薬の成分に意識を向けてみましょう!

執筆者:浅川 美映

市販薬・お医者さまにもらう薬に共通して

Q.解熱剤は良くない!と最近よくいっていますが、どうしてよくないのですか?

A.発熱は体の防護反応のひとつで、体内に入ってきたウィルスと体が戦っている証拠です。

体内温度を上昇させて入ってきたウィルスを弱らせるのです。ですから、子供の様子をよく観察し、食欲もあり、元気があれば、無理に熱を下げる必要はありません。かえって病気のなおりが遅くなることもあります。体内のウィルス量が減少していなければ、また熱が上昇します。

しかし、ぐったりして元気がなくなってきたり、苦しくて夜も眠れない場合や、熱性痙攣を過去におこしたことがあったり、その他の基礎疾患(持っている病気)がある場合は、解熱剤を使ったほうがよいでしょう。
       
小児のインフルエンザにアスピリンなどのサリチル酸系製剤を使用するとライ症候群(※)を引き起こす危険性があるということで使用が禁止されました。

また、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレンなど)やメフェナム酸(ポンタールなど)の使用はインフルエンザ脳炎・脳症の危険性があるということで同じように使用禁止になりました。
       
では、インフルエンザ以外では使用していいのかとなりますが、風邪の症状とインフルエンザの症状は区別がつきにくいのが実際です。

今現在、小児に安心と言われている解熱剤としてアセトアミノフェンがありますので、その使用をお勧めします。連続して使う場合でも6時間以上あけて使ってください。

(※ライ症候群とは?・・・1963年に報告された小児の急性脳症です。その多くはインフルエンザや水痘を発症したあとに5~7日後に発症します。重症の嘔吐・痙攣・精神錯乱・高アンモニア血症・低血糖症などの症状が短期の間にあわられ、重症の場合の死亡率は20%とも言われています)
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます