男のこだわりグッズ/文房具・小道具

架空の文具ブランドPENCOを愉しむ(2ページ目)

1本のペンから始まった架空の海外文房具メーカー、PENCO。そのデザイナーである菅原繁氏にお話を伺いながら、文具とデザインと機能と楽しさをブレンドしたPENCOの製品を紹介していきます。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

最初の一本のテイストを残す水性ボールペン
「スーパーデューパー」168円

PENCO「スーパーデューパー」168円(税込)

今PENCOにしては珍しい、軸の色=インクの色になっている水性ボールペン。キャップの形状、軸に書かれたロゴ(四行もあるのが、またPENCOらしい ですね)など、妙にノスタルジックなデザインは、ホッとさせてくれるものがあります。一方で、再生樹脂を使用するなど、環境に考慮した現代性も併せ持っています。
細身の水性ボールペン。タフなペン先で筆圧が強くてもかすれずに書ける

水性ボールペンならではの滑らかな書き心地と、強い筆圧でも潰れにくく、インクフローの良いペン先、細字で水性ボールペンとしては裏写りしにくいのも好感 触です。シンプルなペンを安価に、シンプルなままでというのも、一つの文具ブランドのラインアップの中では重要なのだと思います。

カラフルな鉛筆のようなシャープペンシル
「シャープペンシル」105円

PENCO「シャープペンシル」105円(税込)

芯を模した先端や消しゴムの再現性が高く、思わず鉛筆と間違ってしまうシャープペンシルです。もちろん消しゴムもちゃんと使えますが、見た目を気にする人は、別の消しゴムを持っておいたほうがよいかもしれません。書いたものを思いっきり消すときには、ちょっと物足りないでしょう。

0.5mmの消しゴム付きシャープペンシル。軸には「合格者」のプリントが。

ヘッドのアルミ部分のチープさ加減も、鉛筆特有のかわいらしさがでています。ボディの形はもちろん六角形。そのため、プラスチック素材の軸でも持ちやすく 滑りにくいのです。まるで鉛筆のように。また、とても軽いので、長時間持っていても負担になりません。軸に書かれた《Passer's Mate=合格者》のロゴのとおり、試験勉強向きのペンといえるでしょう。しかし軽すぎるため、適度な重さが必要なペン回しには向いていません。実際に回したところ、回転し過ぎて掴めませんでした。

カラーバリエーションは全16色。微妙な中間色がキレイに発色している

十以上の豊富なカラーが揃っていて、どれも目に鮮やかです。樹脂は色の調整がなかなか難しいといいますが、なかでも濃い色はとくに美しく発色してます。このあたりにも菅原さんのこだわりが見えるようです。105円と、気軽に様々な色を揃えられる価格ですので、好みの色をいくつか持っておきたくなりますね。

リボルバーのように回転する8色クレヨン
「8カラークレヨン」420円

PENCO「8カラークレヨン」420円(税込)

ヘッド部分をぐるぐると回して色を選び、カチカチと芯を出すのが楽しいペンタイプのクレヨンです。クレヨンですが、使っても手は汚れませんし、誤って口に入れることもありません。折れにくい太めの芯ですので、使うときに芯部分を出し過ぎてしまっても大丈夫。子供のお絵かきツールとしても最適ですから、ちょっとしたお土産にも使えそうです。

回転で色を選び、黄色のレバーで芯を繰り出す仕掛け

絵を描くことのあまりない、大人にとってはマーカー代わりに使うと便利です。印刷物の上から書いても、印字された下の部分を潰してしまうこともありません。線を引くだけでなく、芯が太いので塗りにも向いています。ちょっと寝かして持てば、広い面を塗るのにも問題ありません。蛍光マーカーなどと違ってにじみもないですし、裏抜けもしませんでした。これなら、本などの、両面に印刷されているものにも気軽に書き込むことが出来ます。

回転するダイアルにPENCOのロゴ。お菓子のような感覚のデザインが面白い

ペンケースに入れておくのには、若干大きめですが、何本もマーカーペンを持つよりも、省スペースで機能的です。これ一本を持っているだけで、息抜きがわりに絵を描くことも出来ます。カチカチと軸を回転させるだけでも、かなりのストレス解消になります。そんな遊び心にあふれたペンだと思うのです。中国製だそうですが、その割に精度が高いのも魅力です。

製図用品である芯ホルダーを身近なツールに仕立てた
「グラフィティメイト」924円

PENCO「グラフィティメイト」924円(税込)
軸の色は、写真の青の他、赤、ピンク、黒、オレンジの五色

ジュラルミン製のボディの芯ホルダーに、12色のカラー芯と芯削りをセットにした、オールインワンのお絵描きペンシルです。製図用の筆記具として、また鉛筆好きご用達の筆記具として、一部では普通に使われているけれど、意外に知らない人も多い芯ホルダーを、カジュアルに、気軽に使えるようなパッケージにし ているのが、この製品のキモというか、面白いところです。12色を上手く使ったパッケージデザインも魅力です。菅原さんによると、あっという間に出来たデザインだそうで「デザインに時間をかけたものは、あんまり良いものにならない」のだそうです。

ジュラルミン製の六角軸は、プロユースとカジュアルユースの中間のイメージ。

軸は、青、赤、ピンク、黒、オレンジの五色。光沢を少し押さえた仕上げが、本格的なツールとしての芯ホルダーと、カジュアルな筆記具としてのシャープペンシルの中間っぽいのもガイド納富は気に入っています。芯は、本体色と同じ色があらかじめ軸にはセットされていて、それ以外の11色が替え芯ケースに入って います。色は、白、黄、オレンジ、赤、水色、青、黒、茶、黄緑、ピンク、緑、紫。太さは2mmです。芯削りは薄くてコンパクト。ペンケースに入れやすいサイズです。

いかにも輸入文具風のパッケージ裏の使用説明イラストは、デザイナー菅原さんが自ら描いている。

パッケージ裏のイラストも絶好調で、菅原さんも「好きでやってるから力が入る」と言うように、とても凝ったものになっています。また、軸が六角形で鉛筆のフィーリングで使えるのも良いですね。ちょっとだけ持ち重りがするのも、描線が安定するので描いていて良い感じです。芯の入れ替えは先端から行うので、ちょっと気を使うのですが、芯は折れにくいし、抜き差しもスムーズなので、慣れると素早く行えるようになります。芯だけでも525円で購入可能です。た だ、色のバラ売りがないのはちょっと残念です。


芯の研ぎ方で、細い線から太い線まで自在に書けるし、発色が良いのに、かなりサラサラと描けるので、確かにスケッチなどにとても向いていると思いました。 今回、同じPENCOの「カレッジノート」に書いたのですが、白すぎない紙に、丁度いい感じで滑る筆記面で、中々相性が良いと感じました。不思議と、購買欲をそそる筆記具です。

次のページでは、PENCOのカッターマットやスケール、クリアファイルなどの雑貨類を紹介します

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