ビジネスとプライベートの両方で使えるメンズトートバッグ
これは鞄屋さんで聞いた話ですが、最近、鞄を選びに来るお客さんが「これはビジネスでも使えますか?」と聞いてくるケースが増えたのだそうです。特に、トートバッグを選ぶ方に多いそう。「ビジネスのみ」「プライベートのみ」というのではなく、どちらでも使え、スーツにもカジュアルな服装にも合う、そんな鞄としてトートバッグが注目されているとのことでした。
確かに、このところ登場しているいわゆる「ビジネストート」と呼ばれる鞄は、カジュアルバッグとしてのトートバッグを、優美にしたり、機能的にしたり、カッチリした素材にしたりして、男の人が仕事で持ちやすい方向にややシフトさせたものが中心。それでも、基本はトートバッグだから、カジュアルで持てる、幅広く使える鞄になっているわけですね。
また、基本的には内装もシンプルで、上から荷物をどんどん放り込めるのがトートバッグの魅力。その自由度や柔軟性の高さも、多様化しているビジネスシーンに対応しているのでしょう。自由度が高い=ビジネスにもカジュアルにも使える、でもありますし。
そこで、最近面白くなっているトートバッグのベスト5を選んでみました。鞄は用途や好みで見方が大きく変わるものですから、あくまでも、ガイド納富の私的なベスト5ですが、鞄選びの際の参考にでもなれば幸いです。
確かに、このところ登場しているいわゆる「ビジネストート」と呼ばれる鞄は、カジュアルバッグとしてのトートバッグを、優美にしたり、機能的にしたり、カッチリした素材にしたりして、男の人が仕事で持ちやすい方向にややシフトさせたものが中心。それでも、基本はトートバッグだから、カジュアルで持てる、幅広く使える鞄になっているわけですね。
また、基本的には内装もシンプルで、上から荷物をどんどん放り込めるのがトートバッグの魅力。その自由度や柔軟性の高さも、多様化しているビジネスシーンに対応しているのでしょう。自由度が高い=ビジネスにもカジュアルにも使える、でもありますし。
そこで、最近面白くなっているトートバッグのベスト5を選んでみました。鞄は用途や好みで見方が大きく変わるものですから、あくまでも、ガイド納富の私的なベスト5ですが、鞄選びの際の参考にでもなれば幸いです。
<目次>
第5位:SIWA「トートバッグ Mサイズ」
トートバッグを突き詰めれば、気軽にどんどんモノを入れて、簡単に持ち歩くための鞄ということになります。そう考えた時、何より気楽なのは「紙袋」でしょう。ただ、紙袋では強度にもデザインにも問題があって、普通には使えません。
しかし、SIWAの「トートバッグ」なら、紙袋の軽さと使い勝手の良さに加え、雨に濡れても破れないどころか、むしろ強度が増すところが特徴。皴がよると、そこが白くなることから生まれる風合いの良さや、縫製と紙袋との両方の良さをミックスしています。それは、鞄の原点回帰といった感じです。
肩からもさげられる長めのハンドルは、底を通すことで強度が増しています。底にはクッションが入っており、ポケットも一つ装備。デザイン上、ハンドルが底まで回るスタイルが好きでなければ、裏返してシンプルなデザインの鞄としても使えます(その場合、内側に一つポケットが登場します)。
さらに、同じSIWAの「クッションケース」を一緒に使えば、中を2つに仕切った上に、クッション付きでデジタル小物も安心して収納出来るファスナーポケットまで装備した、ビジネスバッグにもなります。
そして、SIWAのトートバッグの良さは、本当に軽い点。ほとんど入れた荷物の重さのみ、といっていいほど軽いので、紙資料を沢山持ち歩く時などにとても重宝します。空になったら折り畳んで持って帰っても良いですし。そのあたり、紙袋的でもあるわけですね。
第4位:ダニエル&ボブ×BEYES「ヴィーリオファブリック・クロドーロ」
ビジネスの現場のファッションが、カッチリしたものから、ソフトスーツへと変わっていったことは記憶に新しいかと思います。そして、鞄も変わっていかざるをえない、という方向に早くから気がついていたBEYESによる、ファッショナブルなビジネストートの提案が、この「ヴィーリオファブリック・クロドーロ」。ダニエル&ボブの製品をベースに、素材とハンドルを別注したものです。
キャンパス地にウレタンコートを施した上、クロコ調の型押しをしたという、やたら凝った素材。その独特の質感も魅力的なのですが、それ以上に、軽くて丈夫で撥水性があるという機能的な面が、ビジネスユーザーにとっては注目のポイントでしょう。
また、トートバッグのスタイルながら、基本的には普通に手で持つハンドルが付いていて、肩からさげたい時は、別途ハンドルを装着するというスタイルも特徴の一つ。肩からさげる場合に、ハンドルが邪魔にならないように倒せるようにしたというのもBEYESのアイディアで、肩から提げるユーザーが多いことを想定したものです。
サイドのスナップでマチを広げられ、シンプルな内装なので、中は広々と自由に使う事が出来ます。全体の形がキレイで、素材が柔らかいので、荷物が少なくても多くても、鞄自体のスタイルがキレイに見えるのも、この鞄の良さだと思いました。実物を見ると、とてもカッコいい鞄ですので、是非、お店で手に取って見てもらいたいと思います。
第3位:m+「ARMATURA」
横長の革を繋ぎあわせることで、鎧(ARMATURA)のようなムードに仕上げたレザートートバッグです。革の質感と鞄の構造の組合せで、様々な機能とデザインを生むエムピウならではの、ワイルドでいて精緻な感じも受ける、ちょっと変わったトートバッグです。
しかし、細部を見ると、取り外しが出来るストラップや、外側に設けられた雑誌も入る大きめのポケット、内装にも高目の位置にポケットをいくつも並べるなど使いやすさに気を配られていて、とても実用的な鞄に仕上げられているのが分かります。
両側に付けられた外のポケットは、片方がファスナーポケット、もう片方がスナップ留めの横幅いっぱいの大きめのポケット。どちらも、やや浅めのポケットになっています。縦長のバッグなので、手が届きやすく、モノの出し入れがしやすい浅めのポケットは、実際に使うと、とても機能的なのが分かります。内部のポケットも上目に付いていて、浅めになっていますが、それも同じ理由です。
上部の口は、ファスナーで閉じることもできるし、オープンのままで使うこともできるようになっています。また、トートバッグには意外と無い底鋲が打たれていて、地面に直置きするときも安心です。この底鋲もそうですが、全体にワイルドというか、ハードなイメージで作られているのも、トートバッグとしては珍しいですね。さらに使い込むと、くったりと柔らかくなって、味わいのでる革を使っているので、経年変化も楽しめます。
第2位:EasternShape「Phaedra Tote Bag」
トートバッグは普通、シンプルな内装でモノを放り込んで使えるのが魅力。しかし、この「Phaedra Tote Bag」のような、多機能性とトートバッグのスタイルを併せ持ったバッグもあります。
実際、このバッグの機能は凄くて、例えばポケットは全部で14個も装備。しかも、側面のポケットはファスナーが付いていて、ペットボトルや折畳み傘といった内容物に合わせることが可能。
内部にはクッション付きのパソコン用スリーブが装備され、背面ポケットの下部のファスナーを開けば、キャリーバッグのハンドルに差込むこともできる。取手部分は長めで、肩からさげられる上に、経年変化も楽しめる丈夫な革で出来ているなど、あらゆる箇所に良機能が詰め込まれています。
素材も、高密度ナイロンにウレタンコーティングをした強化樹脂皮膜ナイロンを使用。耐久性が高く、へたり難い素材で、ラフに使ったり、山ほどの荷物を入れたりしても、型崩れしにくいのが特徴。内装が明るい色なのも、大容量だけに内部が見渡しやすくて良いですね。これだけの多機能に加えて、トートバッグの大きな魅力である、大容量と使い勝手の良い柔軟性も高い。ゴツく見えますが、実物は意外にスリムで、重さも1000gしかありません。
A4の雑誌を横に入れられ(つまり、鞄に入れたまま背表紙を上から見ることが可能)、ゆったりしたメイン区画はトートバッグならでは。また、開口部がファスナーで閉じられるのも、ビジネスユースでは重要なポイント。全体のスタイルもカッコ良く、ちょっと他にはない、システマティックなトートバッグです。
トートバッグといえば、外側のサイドポケットがついているのは一般的ですが、このバッグには、内側にもサイドポケットがついていて、使えば使うほど、その可能性と機能に気づくので、使うのが愉しくなります。
第1位:NAVA「N_tote」
ガイド納富が愛用し、普段からプライベートでも取材でも、どこにでも持って行っているバッグです。デザイナー深澤直人氏が、コーヒーなどが入れられた麻の袋をイメージしたというバッグ。ざっくりした印象の新素材「ジャッキー・オー・ベルベット」は、触ると、しっとりとして心地よく、何となく常に手元に置いておきたくなるのです。
今回のベスト5のラインナップでも多く取り上げている通り、縦長のトートバッグは、収納力があり、肩からさげたときに周囲の邪魔にならず、中のものがこぼれにくく、持ったときのシルエットも綺麗で、鞄として中々の優れ物です。
マチが薄く、縦長というのはスタイリッシュな感じと気軽に使える感じが同居したデザイン。実際、カジュアルにもビジネスにも普通に似合うのが、このバッグの面白い所です。また、取手を収納して付属のショルダーストラップを装着すればショルダーバッグになるし、真ん中から折り曲げて、ショルダーバッグを中央の金具に付け替えればポーチにもなるギミックも、外出先での荷物の変化に柔軟に対応してくれます。
開口部をマグネットで留めるというアイディアも良いですね。開きっぱなしでは困るけれど、きちんと閉めたいなら、トートバッグでなくても構わないというときに、片手で開閉出来るマグネット留めは、とても扱いやすいのです。
そんな「N_tote」のシリーズに「N_large」が新たに加わりました。素材は同じ「ジャッキー・オー・ベルベット」で、やや横長の大きなトートバッグです。こちらは、オプションで専用のパソコン用インナーがあるなど、ビジネスで使える仕様になっているあたり、元々、社員が使うための鞄を作ることから始まったNAVAらしい感じですね。
「N_tote」は、よい鞄ですが、大容量というわけではないのがネックといえばネックです(そのスマートさが魅力でもあるのですが)。その点、「N_large」は機能こそシンプルで、開口部のマグネットさえありませんが、その分、何でも放り込んで、それをスマートに持ち歩けるというメリットがあります。シチュエーションに応じて使い分けたい鞄だと思うのです。
ガイド納富の「こだわりチェック」
こうやって実際に選んでみると、トートバッグと一口に言っても、かなりの種類ンがあることを実感しました。また、各メーカー毎に、トートバッグの定義が多分違うのだろうな、と感じる部分もあり、それも面白いと思いました。ガイド納富としては、気軽に放り込んで持ち歩く、上が開口部になっている鞄を、トートバッグと言っていいんじゃないかな、と思っています。順位は一応つけましたが、それほど差はないです。ただ、あまり高価だと、ちょっと上位には持っていきにくいとは思いました。なので、順位はコストパフォーマンスの差になっているかも知れません。5つとも、とても好きな鞄であることは間違いないです。そして、多分、今後もビジネスで使えるトートバッグはどんどん増えると思われます。どんな鞄が出てくるか、とても楽しみです。
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