男のこだわりグッズ/鞄・財布・名刺入れ・キーケース

現代版ダレスバッグとして使えるビジネストート

トートバッグを総革で作り、スクエアなデザインにして、自立するようにしたトライオンの「P320」と「P321」は、まるでかつてのダレスバッグやパイロットバッグのような使い勝手を実現しています。カフェなどでの仕事時にはツールボックスのように使えて、歩きながらのモノの出し入れもスムーズ。一度体験してみてください。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

トートバッグの形状と仕事との相性について

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トライオン「P320」19440円(税込) 色は写真のブラックの他、チョコ、ネイビー、ダークタンがある。ショルダーストラップ付属。

トートバッグは、元々氷のブロックを運ぶために作られたそうで、そのためか、帆布などの、丈夫だけれど柔らかい素材で作られていることが多いようです。それはそれで、畳んで小さくすることもできますし、カバンそのものの重量を減らすこともできて、メリットも多いのですが、そのせいか、あまりビジネスに使うというイメージにはなりにくく、革で作ったとしても、ショッピングバッグ的なスタイルの製品が主流でした。
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トライオン「P321」19440円(税込) 色は写真のチョコの他、ブラック、ネイビー、ダークタンがある。ショルダーストラップ付属。

ここ数年、ビジネストートというジャンルも何となく出来つつあります。まだ、過渡期のジャンルというか、現在のところ、ブリーフケースのバリエーションの一つとして、開口部が上にあって、シンプルな内装で、ある程度マチ幅があれば、ビジネストートと呼ぶ、といった感じです。漠然としている事もあり、ブリーフケースとの用途上の違いがよく分からなかったせいか、ガイド納富も通常の、薄マチの軽めのトートや帆布製のキャリングケースとしてのトート以外の、いわゆるビジネストートはあまり使ったことがありませんでした。

最近、縁があって、トライオンのトートバッグ「P320」と「P321」を使った時に、いきなり、「あれ? ビジネストートって、こんなに使いやすいものだった?」と驚いたのですが、それは、ビジネストートをあまり使ったことが無かった、という事ではなく、この「P320」と「P321」の形状に拠るものでした。

いわゆるトートバッグにありがちな柔らかい素材ではなく、野球のグローブ生産の際に出る余り革をパッチワークにして作った(トライオンは世界的な野球用グローブのメーカーなのです)コシのある素材感は、しっかりと自立して、しかも開口部が長方形にキレイに開いた状態で固定します。この形が、仕事の現場に持ち出すのにとても便利なのです。

ビジネストートは現代版ダレスバッグなのかも

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P321は、横長でA4の大型ファイルを入れても横にミラーレス一眼のデジカメを収納できるくらいのスペースがある。上から書類や資料を出し入れ出来るので、外での仕事が捗る。

スクエアな形状を保ちながら、カバン上部から中身を見通せて、自立するというスタイルは、例えば、カフェなどで足下にカバンを置いて、上から見るだけで、どこに何があるかがひと目で分かって、素早く出し入れが出来ます。この使い勝手は知っていると思い出してみたら、何のことはない、いわゆるパイロットバッグや昔ながらのダレスバッグなどと同じ感覚なのです。資料などを上から抜き差しして使うのに最適な、古くからの仕事用カバンのスタイル。それが、軽くなり、価格もグッと買いやすくなり、野球に使うほどの丈夫で衝撃に強い革で作られているのですから、仕事がしやすいと感じるのは当たり前でした。
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P320は、ほぼ正方形でA4サイズの雑誌やファイルを縦にも横にも入れられる。ミラーレス一眼などのデジカメや大型の録音機材などwp持ち歩く際は書類は縦に入れると、スッキリ収まる。

「P320」と「P321」の違いは形だけです。「P320」がW32cm×H33cm×D10cmと、ほぼ正方形でA4のクリアファイルが縦にも横にも収納できます。「P321」はW39cm×H28cm×D10cmと横に長い形で、B4ファイルも収納できます。重さは20gしか違わないので(P320の方が軽い)、後は、用途で選ぶことが出来ます。扱う書類がA4メインかB4ファイルも使いたいか、カメラを頻繁に出し入れするといった、内部のアイテムに多くアクセスしたいなら横長で高さが低い方、といった具合に選びましょう。ガイド納富としては、撮影が入るイベント取材なら「P321」、普段の打合せや外での原稿書きなら「P320」といった感じでしょうか。

トートバッグながら持ち方にはフレキシビリティがある

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長めのハンドルは、男性が充分に肩から提げられる。このスタイルで持ち歩けると、長距離の歩行も楽だ。

どちらのカバンも、ハンドルが長めで、大人の男性でも肩に掛ける事が出来るほどです。それに加えて、ショルダーストラップも付属しています。ガイド納富としては、実は男性が使用するならショルダーストラップの使用をオススメします。というのも、まずブリーフケースに比べ、本体が柔らかいので肩から提げた時に自然に体にフィットするのです。

この感覚は従来の固いビジネスバッグでは出来ないし、柔らか過ぎる帆布のトートバッグだと形が崩れてしまいます。この「P320」と「P321」の程よい柔らかさだからこそなのです。そして、上が開いているので、歩きながらのモノの出し入れがとてもスムーズ。ハンドルを使って脇にカバンを持つスタイルでは、この出し入れが難しいのです。
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内部はマチのあるポケットが大小1個づつと反対側にファスナーポケット。上部の蓋になるファスナーが使わない時は、完全に下に折り畳まれていて、出し入れの邪魔にならない。

もちろん、上部にはファスナーが付いていて、他人が勝手にカバンの中に手を突っ込んだり、走って中のモノを落としたりといった心配がありません。雨が降った時も安心ですね。しかも、このファスナー、蓋になる部分が完全にカバンの開口部直下に収納出来るため、開けた状態での内部へのアクセスの邪魔になることもありません。このあたり、使う人のことを良く考えて作られていて、とても感心します。内装が同社のブリーフケースと同じ、マチのあるポケットなので、ここに手帳やバッテリーなどを入れておけて、その部分は普通のビジネスバッグとして使えるというのも上手い仕様です。
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外側には大きなあおりポケット(マグネット留め)が用意されていて、雑誌や地図などの収納に便利。反対側にはデジタルガジェットなどが入れられるファスナーポケットがある。

さらに、革のトートバッグなのに、外側には片側にファスナーポケット、もう片側にはあおりポケットが付いているのが抜群に便利。ガイド納富はファスナーポケットにポケットWi-Fiを、あおりポケットにkindle Paperwhiteや地図、雑誌などを入れていますが、こんな風に、本体には書類やタブレット、デジカメなどを入れて、内側ポケットには小物類、外側ポケットにWi-Fiのような出し入れしないけれど必ず必要なもの、あおりポケットには歩きながらや電車の中などで使うことが多いものと、シンプルで適当に何でも放り込める構造なのに、全体を4つに分けて使うことが出来るわけです。

ガイド納富の「こだわりチェック」

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革の質感の良さはもちろん、底鋲や角のあて革など、ラフに使える大人の鞄としての機能が整っている。

この、トライオンの「P320」と「P321」は、ちょっと見には、普通の革製トートバッグなのですが、きっちりと四角いシルエットはカッコいいだけではなく、書類などの出し入れ時に邪魔になるものがなく、完全に倒れるため邪魔にならないハンドルの付け方、床に置いて使うことが想定された底鋲、ラフに使っても傷みが目立たないように角のあて革で補強するなど、使っている内に気がつく、さりげない配慮があちこちにあって堪りません。
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ショルダーストラップを使うと、こんな感じになる。ガイド納富はたすき掛けではなく、肩から提げているが、カバンが体の線に馴染むので、どちらにも対応する。

そして、このパネルレザーによるパッチワークで作られている本体の、適度にハリがある、使っていて形は崩れないけれど体への当たりは柔らかい、そして使う毎に味が出る、総革のトートバッグが、2万円以下で買えてしまう、その理由としての、グローブ製作時に必ず出る端切れを使っているから、という自然な流れも、素晴らしいと思うのです。

<関連リンク>

トライオンの「P320」(ほぼ正方形のタイプ)の購入はトライオンのオンラインストアで。

トライオンの「P321」(横長のタイプ)の購入はトライオンのオンラインストアで。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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