リサイクル素材のオリジナリティ

SEAL「ショルダーバッグ・ホワイト」
19,950円(税込)

スイスはチューリッヒで生まれたフライターグの鞄は、トラックの幌を素材に使っています。だから、鞄としてのデザインは同じでも、一点一点、柄や風合いが違っていて、二つと同じ鞄はありません。そんなオリジナリティに、幌の持つ素材としての魅力(例えば撥水性だったり、耐久性だったり)が加わって、とても機能的で使いやすく、しかし持つ喜びに溢れた鞄が出来上がりました。

実際、ガイド納富の周囲でもフライターグの人気は高く、友人のライターや映画監督、落語家など、会う人会う人フライターグを持っていて、確かに、その一つ一つ違った風合いは面白いと思いました。そんなフライターグの最大の魅力は、トラックの幌のリサイクルが、新しい価値観を生み出したことだと思うのです。溶かして作り直してというリサイクルではなく、素材をそのまま別の用途に使ってしまうことで、新しい魅力や面白さを見つけ出す、そんなリサイクルの形。

今回、ガイド納富が使ってみて面白いと思った、SEALのバッグも、そんなリサイクル素材を使った、言わば日本版フライターグのような製品です。使われている素材は、同じトラックですが、こちらは大型トラックのタイヤチューブです。

タイヤチューブの質感は鞄素材としてとても新鮮

SEAL「ショルダーバッグ・レッド」
19,950円(税込)
上の写真のホワイトとは色だけでなくゴム部分の模様も違う。この一つ一つ違うのがSEALのバッグの特色だ

タイヤチューブは、幌ほどの多彩なデザインバリエーションは無いのですが、しかし良く見ると一つ一つ、そこに描かれるラインが違っていて、またパンク修理後や傷跡、製造時の品番などが、とても良い感じにアクセントになっています。色は、基本的に黒(タイヤチューブなので当然なのですが)ですが、この黒の質感が、今までの鞄には無かった、何とも言えない重厚感のある「黒」なのも、ポップなフライターグと好対照をなしていると思います。

タイヤというと、何だかゴム臭いイメージがあります。確かに、多少はゴムの匂いがします。といっても、数種類の洗浄工程を経ているため、イヤな匂いではなく、フライターグの匂いにも通じる、どこか懐かしいもの。子供の頃遊んだ遊具や、空き地の隅に積み上げられていた古タイヤなどの風景を思い起こさせるものです。

筋や文字は元々のタイヤチューブに付いていたもの

また、耐水性の高さも鞄素材に向いています。このショルダーバッグの場合も上部はファスナー以外は全てタイヤチューブですし、ファスナーも裏側にテープが用意された、比較的止水性の高いものです。これならば、かなりの雨でも中のモノは守られるのではないでしょうか(ガイド納富が雨の中で使った際は問題ありませんでしたが、豪雨の中で使ったわけではないので、確かなことは言えないのですが)。

タイヤチューブ素材の鞄としての機能を検証する

コンパクトな見た目の割に収納力がある

タイヤチューブは、厚みがあって裏地を必要としないのも、鞄の素材に向いていると思いました。何せ、大型トラックを支えて走っていたのですから、その耐久性や強靱さは保証付きです。引っ張った程度ではビクともしませんし、擦ったりしても、多少の傷が付く程度で中のモノには何の影響もありません。傷はむしろ味になるくらいです。その強靱さと耐ショック性のおかげで、裏を付ける必要がなく、そのため鞄の室内がとてもスッキリして、しかも広々としています。

だから、コンパクトな見掛けの割に、かなり沢山の荷物が入ります。ガイド納富が普段持ち歩く荷物程度なら楽勝でした。例えば上の写真では、タンブラー、トラベラーズノート、文庫本、革のカバーに入れたノート、万年筆、名刺入れ、スケジュール帳、PSPが入っていますが、まだまだ余裕です。薄手のものならA4の雑誌も入ります。街歩き用どころか、ガイド納富の取材用セットくらいなら楽に収納出来るのです。

ポケットは中に一つと外に一つとシンプルな構造。鞄の中が楽に見渡せるので、モノの出し入れはスムーズです。外のポケットは、上部全面にベルクロが付いていて、入れておいた携帯電話などが飛び出す事もありません。ガイド納富は、この外部ポケットにウィルコムのW-ZERO3 advanced[es]を入れていますが、出し入れも楽で使いやすいと感じました。携帯電話とデジカメを入れておくのも良さそうです。

次のページではタイヤチューブで作られたビジネスバッグをご紹介します