必要なものが入れやすく出しやすい=手放せない鞄

幅が広すぎず深さがある使いやすい外部ポケット。
小さいほうは底上げされていて小物入れに便利

この「TENERA」は、ブリーフケースのルックスとトートバッグのスタイルを合体させたような、ちょっと他には無い鞄です。とはいえ、村上さんが自分が使いたくて作った鞄ですから機能に隙がありません。まず、外部に二つ、内部に四つあるポケットが使いやすいのです。

外のポケットは大きな方がA4雑誌を入れると、ちょっとだけ頭が覗く大きさ。この雑誌の頭が少し覗くというのが村上さんのこだわり。雑誌好きな村上さんらしい、取り出しやすく、何を入れたかが分かりやすく、つい入れっ放しという事態も防げる絶妙のサイズなのです。雑誌だけでなく、例えばガイド納富は、ここにトラベラーズノートを入れていますし、扇子とかガイドブックといった、少し長めで頻繁に出し入れするものを収納するのに最適です。

小さいポケットは底上げがされているので、携帯電話やデジカメなどの小物を入れておくのに向いています。ガイド納富は、ここにスマートフォンなどを入れています。外出時にメールなどを頻繁にチェックするのですが、出し入れがスムーズなのでとても重宝します。ガイド納富は、この二つの外部ポケットのバランスだけで「買い」を決めたほどです。

ポケット×3、ファスナー付きポケット×1、水筒など用のフォルダー×1の内装

内部のポケットは、どれも文庫本がすっぽり入る程度のもの。高さも文庫本程度なので、メガネケースやデジカメ、名刺入れや手帳といった、普段使うものを入れていても、奥に入り込んで出し入れに困るという事がありません。しかも、一つにメガネとデジカメ、一つに手帳と名刺入れ、もう一つにiPodと文庫本、四つ目のファスナー付きのポケットには、USBメモリや財布など、ちょっと大事なものを入れます。これで、普段持ち歩くものは全部収納されてしまうのです。この過不足の無さが、村上さんが自分のために作ったからこその実用性の高さでしょう。

トートバッグ的に使えるブリーフケースという事

必要に応じてファスナーで閉められるが、開けたままで使うことを想定して作られている

このカバンは、上部からモノを出し入れするスタイルになっています。そのあたりがトート的で、そのせいか「女性に見せると、ほぼ100%把手を長くして欲しいと言われます」(村上さん)というほど。その点について村上さんは「このデザインは手で持つ事を前提に考えたものです。だからストラップ用の金具なども一切付けていません。もし肩からも提げられるようにというのなら、別のデザインを考えます」と話してくれました。

ガイド納富も、このカバンは手に持ってこそだと思います。むしろ、トートバッグ的に作られている良さは、開閉を考えなくて良い事だと思うのです。一応、ブリーフケースらしく上部にはファスナーが付いていて、カバンを閉じる事が出来るようになっています。しかし、村上さんも「ファスナーを閉じないことを前提にして、口の部分は作りました。ファスナーはオプション的な位置づけです」と言っているように、ファスナーを閉じない方が使い勝手がいいのです。

モノの出し入れのしやすさ、全体が見渡せる視界の良さ、それでいて、一見、外からはカバンが閉じていないようには見えない口部分のデザインの良さ。それは、今までのブリーフケースにはないものだと思います。もちろん、場合によってはファスナーで閉じる事が出来るというのも、また嬉しいところです。そんなフレキシブルで気軽な機能なのに、良い革を贅沢に使った、ちゃんとした所にも持っていけるブリーフケースでもある、という、その二面性は、ガイド納富がこのカバンに惚れた大きなポイントでもあります。

次のページでは、実際の使用例を紹介しながら、この「TENERA」の使い勝手を検証していきます。