男の腕時計/スイスの老舗高級ブランド

ロレックス「GMTマスターII」を旅で検証

新作時計の中から今年購入したのが、ロレックスの「オイスターパーペチュアルGMTマスターII」。随所が改良された話題作というだけでなく、旅行で役立つGMT機能が魅力。海外旅行に携行して使い勝手を試した。

執筆者:菅原 茂

一段と完成度が高まった最新バージョン

ロレックスには、のちの腕時計に大きな影響を与えた傑作が少なくないが、1950年代に誕生した「オイスター パーペチュアル GMTマスター」もその一つ。大型ジェット機による本格旅客時代が幕を開けた1950年代当時、ローカルタイムとホームタイムが同時にわかるGMT機能を備えたこの便利な時計は、エアラインのパイロットたちに愛用され、一般の時計愛好家の間でも人気の的になったことはよく知られている。

ロレックス01
1950年代に遡る歴代モデルのデザインを踏襲しながらも、完全リニューアルとも呼ぶべき改良が施された最新作

その後改良が加えられた「GMTマスターII」では、リューズを回すだけで時針のみを1時間単位で簡単に先送りや後戻しができる画期的な時差修正機能が加わり、一段と使いやすくなった。また、ホームタイムの表示に用いる24時間表示の回転ベゼルを操作すると、ほかにもいろいろな使い方もできる。「実用時計を極める」というロレックスのスタイルを体現する、まさにこの種の時計における古典を確立した傑作である。

今回手に入れた2007年最新モデルは、「GMTマスターII」のさらなる進化バージョンだ。素材はステンレススティールで、改良点は以下のとおり。先端素材を部品に用いたムーブメント、耐久性に優れるセラミック製回転ベゼル、オールブラックを採用したベゼル、その滑らかな回転と程良いクリック感、インデックスの大型化による視認性の向上、レッドではなくブランドカラーのグリーンを採用したGMT針、つかみやすい大型リューズ、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせた高級感あふれるブレスレット、セイフティロックおよびサイズ微調整機構付きのバックルなどだ。機能も美観も、こちらが以前から望んでいた改良が一気に実現したことが購入の大きなキメ手になった。
ロレックス09
ブレスレットやバックルもグレードアップが図られた


次ページで旅で試したGMTをはじめとする機能を紹介
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