スピード感あふれるクロノグラフ
まず最初に紹介したいのが、「グランヴィテス」。ロンジンの時計づくりの勢いがスピードに象徴されたモデルである。品名にあるフランス語の「グランヴィテス」とは、直訳すれば「大速力」を意味する。言葉通り、このモデルのタキメーター・ベゼルには、マッハ1から2の目盛りが記されている。時速をマッハで計測できる「グランヴィテス クロノグラフ タキメーターベゼル」。自動巻き。ステンレススティール・ケース。50m防水。28万8750円 |
タキメーターは、クロノグラフを利用して時速を計る機能だ。マッハとは大気中を移動する物体と大気との相対速度。マッハ1は時速1225kmに相当する。たとえば、プッシュボタンを押してスタートとストップの操作を続けて行い、そのときにクロノグラフ秒針がタキメータースケール上のマッハ1、秒目盛りでいえば3秒近辺を指しているならば、時速約1200kmという計算になるわけだ。実際にこのクロノグラフを着けて超音速の速度を体感することはまずないだろうが、マッハに着目したロンジンの発想はふるっている。
「グランヴィテス」は、モデルによっては、クロノグラフ機能にかかわる部分、秒針、30分積算計、12時間積算計、スタート/ストップボタンに赤を配して、精悍なブラックにほどよい緊張感がプラスされている。計算されたデザインも、なかなか洗練されていてスタイリッシュ。凝った造りながら30万円を切る価格も魅力的だ。
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