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新作時計発表会、スイスで開催される(2ページ目)

時計に関心の高い方なら、スイスのバーゼルとジュネーブの二大都市で、毎年春に大規模な新作発表会が開催されているのをご存じだろう。その取材も今年で14回目になった。まずはじめにフェア概要をお伝えする。

執筆者:菅原 茂

高級路線を突き進むジュネーブ

バーゼルと並ぶ世界的な時計フェアが、スイス西端の国際都市ジュネーブで開催される「S.I.H.H.(国際高級時計展)」。こちらは、「高級時計の展示会は、高級時計の聖地で開催すべき」という考えにもとづいてバーゼルを離れたカルティエが、ジュネーブ空港に隣接する見本市会場で独自に開催したのが始まり。1991年以来、今年で17回目を迎えた。会期は、バーゼルワールドの後半の4月16日から21日まで、会期中の来場者は約1万3000人を数えた。ただし、入場者を招待者のみに限定したエクスクルーシブなフェアである。

SIHH
ゆったりとした空間と洗練された趣が高級感を演出。各ブランドのブースもデザインが統一されている
現在は、カルティエを中心としたリシュモングループに属するそうそうたる著名ブランド、すなわち、ピアジェ、ヴァシュロン・コンスタンタン、ジャガー・ルクルト、IWC、A.ランゲ&ゾーネ、ヴァン・クリーフ&アーペルなどをはじめ、オーデマ ピゲ、ジラール・ペルゴ、ロジェ・デュブイ、パルミジャーニなど、全16ブランドが新作を披露する。ちなみに、大半が1990年代の後半までバーゼルの時計フェアで活躍していたブランドなのは興味深い。

その特色は、すべてが贅沢なまでの高級感に包まれていること。会場のデザインと同様に、粒よりのブランドが発表する時計も一様に高級品ばかり。世界のコアな高級時計愛好家や、富裕層顧客からの注目度も高く、そうしたニーズに応えるハイエンドの複雑時計や、豪華なジュエリー・ウォッチが充実しているのもSIHHならではだ。今年も技術と美学を極めんとする徹底した姿勢が、カルティエを筆頭に、どのブランドにも見られた。

フランク・ミュラーのWPHHは次ページで紹介
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