バーゼルの個性は十人十色

バーゼルは、スイスの北東部、フランスとドイツに国境を接するライン河畔の都市。ここで開催される「バーゼルワールド」は、世界最大規模の時計と宝飾品フェア。その歴史は非常に古く、起源は20世紀初頭の産業見本市にまで遡る。フェアでは今年から来年にかけて発売予定の新作がいっせいに発表され、メーカーとバイヤーの間で商談が繰り広げられる。

2000年より会場のバーゼル・メッセに全面的なリニューアルが施され、ライバルのジュネーブに並ぶ高級感を演出するようになった。今年は会場の造りをはじめ、ブランドのブースも一段と洗練され、ますます高級感に磨きがかかった感がある。

2007バーゼル
今年エントランスをリニューアルした時計のメインホール。周辺にいくつもの展示会場を構え、時計、ジュエリー、部品や工具などの関連メーカーあわせて約2100社が参加
バーゼルワールドは、ブレゲ、ブランパン、オメガ、ジャケ・ドロー、ロンジンなど18ブランドを擁するスウォッチグループをはじめ、パテック フィリップ、ロレックス、ショパール、ゼニス、エベル、ウブロ、ブライトリング、タグ・ホイヤー、セイコーといった著名時計ブランド、中堅の個性派ブランド、個人時計師のブランド、あるいはブルガリ、ハリー・ウィンストン、シャネル、エルメス、グッチといった高級ジュエラーやファッション関連のブランドが勢ぞろい。まさにブランドの数だけ個性があり、新作も多種多様。フェアを一括してトレンドを語ることは、もはや不可能だ。

主催者発表によると、今年はフェア全体で時計と宝飾を含む2100社のうちでスイスの時計メーカーは281社が出展。4月12日から19日の会期中の来場者は世界100か国以上から10万1700人(昨年の8%増)に達したという。この数字は年々右肩上がりで増えているが、今年は史上最高を記録した。

チケットを購入すれば入場できるので、バイヤーやジャーナリストといったプロばかりでなく、年に一度の「時計と宝飾の祭典」を楽しみにして訪れる一般市民も少なくない。今年は、連日初夏を思わせるからりとした晴天が続き(気温も平均25度以上!)、来場者の増加を促進したのではないだろうか。

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