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SHURE SRH440 ~SHURE初オーバーヘッド レビュー(2ページ目)

カナル型イヤホンで人気のSHURE(シュア)から、同社初となるオーバーヘッド型ヘッドホンが初登場し、注目を集めています! 装着感、使い勝手、音質をレビューします!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

携帯にも優れた使い勝手

耳あて部が180度回転して、手品のようにコンパクトに変形。

耳あて部が180度回転して、手品のようにコンパクトに変形

SRH440は、一見したところプロのモニター用として通じる堅牢な印象を受けますが、なんと、耳あて部が内側に折り畳みが可能。携帯時にもかさばらない工夫が施されています。

 

ケーブルは写真の箇所で着脱可能。

ケーブルは写真の箇所で着脱可能

ケーブルは左側から片出しで、着脱が可能。標準付属のケーブルはカール形状で伸縮でき、最短は1.3m程度と標準的な長さでありながら、最長は、無理のない範囲で引っ張っても、2.5mくらいまで伸ばせました。スタジオの作業では、座ったり立ったりと作業もあるので、重宝な機能の一つなのでしょう。一般ユーザーの場合も、ケーブルを束ねたり伸ばしたりする手間が軽減できるので有用なはずです。

着脱可能なケーブルは、ハードな使用などで断線してしまった際も、ケーブルのみ交換できるのが利点です。ちなみにケーブルの着脱部分は、「Bayonet Clip」と呼ぶ機構が採用されていて、挿入後に90度回転させるとロックされ、引っ張っても抜けない仕組みになっています。これも、プロの信頼に応える工夫のようで感心しました。


肝心の音質は?

基本は、プロ用のモニター用途を想定してか、楽しく聴かせる為の派手な演出がなく、原音に忠実な印象です。最近はヒップホップをドスドス聴かせるような味付けをしたものや、低音を強調した製品がトレンドで、これらの一般的な製品に比べると低音が物足りなく感じますが、誇張がないので、あらゆるジャンルの音楽があるがままナチュラルに、そしてクラシック音楽なども上質に楽しめます。

アーティストや制作者の意図を感じ取りたいなら、やはりSRH440のように、モニターライクなヘッドホンがおすすめです。

音質を細かく分析すると、低域は直径40mmのドライバーによる余裕が感じられ、インナーイヤー式イヤホンにはない、低刺激で豊かな低音が楽しめます。密着度が高く、遮音性能が良好なので、低音の余韻や空気感など、繊細な音も聞き取れるのは、音質全体にプラスに作用しているようです。

中高域は密度が高く、正確な定位感と、それによる広がり感があり、ヘッドホンでありがちな耳のそばで鳴っている違和感が抑えられていて、長時間の聴取も快適そうです。また艶と伸びが感じられるのに、歪んだり、サ行の音(さしすせその発音)が耳障りにならないよう、上手く処理されていて完成度の高さが伺えます。「高品位モデル」と呼ぶに相応しい仕上がりと言えそうです。


総論~SHURE SRH440は買いか?!

今回のレビューは発売前ということもあり、価格を聞かずにレビューしたのですが、製品の外観、装着感、堅牢性、音質、SHUREと言うブランドから、てっきり2万円後半と思い込んでいました。

ところが、値段を調べてびっくり! なんと1万円前後! 販売店が値段設定を間違えたのではないかと思うくらいのインパクトで、間違いなくお買い得と言えそうです。高級なイヤホンや、オーバーヘッドタイプヘッドホンを検討中の方は、一度「SHURE SRH440」を試聴されることをおすすめします!



【関連サイト】
SHURE

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