ダウンサイジングコンセプトに基づいた3.0TFSIエンジン

アウディA6
'09年のマイナーチェンジで登場した3リッター直噴スーパーチャージャーエンジンを搭載した3.0TFSIクワトロ

この不景気にあって、プレミアムブランドでありながら好調なセールスをみせているのがアウディだ。例えば本国ドイツにおいてはA4やA6がセグメントトップの人気を誇っているなど、われわれ日本人が想像する以上に“ウケ”ている。日本でもセールスは好調だ。

そんな中、M・ベンツEクラスやBMW5シリーズといった欧州プレミアムEセグメントに属するA6のマイナーチェンジが施された。現行モデルは、100/200シリーズの流れを汲むアウディのミドルクラスモデルをA6(C6型)と呼ぶようになってからの3代目にあたっており、'05年にデビューしたものだ。デビューから3年。今回の定例マイナーチェンジでは、最新アウディであるA4と同じトレンドになるよう、大胆かつ精密なフェイスリフトを受けた。

まずは、フロントマスクに注目したい。LEDターンシグナル入りヘッドランプとさらに押し出しを利かせたワンフレームグリル、そしてバンパー左右に大きく開いたエアベントが新しい。5.2リッターV10ツインターボを積むモンスターマシン、RS6を彷彿とさせる迫力だ。ちなみに今回のマイナーチェンジを機に、これまでアバントのみだったRS6にサルーンモデルが加わったのもニュース。

リアセクションでは特にセダンが変わった。A4セダンと同イメージへの変身ぶりは、かつてのデザインを忘れてしまうほどしっくり決まっている。とはいえ、どんなんだったけ?と、改めて前期モデルのカタログを見直したが、確かに新型はLEDも使って目立つようにはなったけれども、前型の小さいランプの方がシックで良かったと個人的には思い直す。セダンのトランクリッドは少しつまみ上げられた。

アウディA6
マイナーチェンジにより外観も変更、LEDのポジショニングランプやテールランプが採用された。シングルフレームグリルもより力強いデザインに

インテリアの変更点は少ない。スイッチ類にクローム処理を施した新デザインを採用したほか、インフォメーションディスプレイの解像度を上げたこと、そしてリアシートヘッドレストの形状変更が目立つ程度だ。といっても、全体的に未だ新鮮みを失っておらず、現時点でも同クラスにおいて目立って高級感あふれる雰囲気だと言っていい。

アウディA6
スイッチ類はクローム処理を施した新デザインに。ディスプレイも解像度が上がって見やすくなっている

最も注目したい項目は、新エンジン・3リッター直噴スーパーチャージャーである。最大トルクは4.2リッターV8並みながら、環境スペックは3.2リッターV6以下を誇るという優れもの。VW-アウディのダウンサイジングコンセプトに基づいて開発された。これに新しいクアトロシステム(通常時に前40:後60の非対称なトルク配分とした最新式)と、従来通り6速ティプトロニックを組み合わせている。

アウディA6
大排気量エンジンに代わり過給機付き小排気量を搭載することで性能と燃費/環境性能を両立させるという、ダウンサイジングコンセプトによって登場した3.0TFSIエンジン

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