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ジウジアーロが描いた“エコ”スーパーカー(2ページ目)

往年のマンタからインスピレーションを得たというコンセプト“クワランタ”。ハイブリッドや電子ワイヤ化など環境性能も含めた先進パフォーマンスにより、スーパーカーの一つの可能性を示すモデルでした。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

パッケージングの可能性を示唆するドライビングファン

クワランタ
ソーラーパネルを配置し、回生ブレーキと共に電量を補う

いかにも近未来スーパーカーのような出で立ちにも関わらず、室内は想像以上に寛げる。3+1(子供だが)コンセプトはマンタより一歩進んでいると言えるし、何よりパワートレインの後方にゴルフバッグ2個分、300リットルのラゲッジスペースさえ確保されているというのだから驚く。電子ワイヤ化によるパッケージの自由度向上はかくも大きい。車体骨格はカーボン、外板はフロントフェンダーを除きアルミ。パテントのサスペンション形式や軽量ラバータンクなど、見どころも多い。

実際に試乗してみたが、これがまた何とも楽しい乗り物だった! ファブリツィオ直々のドライビングレクチャーを受けて、彼を脇のシートに従えセンターシートに座る。真ん中に座り、プッシュロッドのモノダンパー式フロントサスペンションを介して感じる前輪の動きはまるでフォーミュラーカーのよう。走らせ方も前輪をじわっと切り込んでいく方法が最も速いコーナリングに繋がるという具合で、これまたシングルシーターの操作法に近い。ムリにこじったり、修正を必要とする派手なドライビングよりもむしろ、必要最小限の動きでクルマの向きを変えていく、という乗り方が早く走らせるコツのようだ。手応えのダイレクトさ、コーナリングのシャープさ、ハイブリッドV6のパワー感が、コンセプトカーとは思えないほどのドライビングファンを味わわせてくれたとともに、このパッケージングの可能性を示唆していた。

近い将来、日常的に、誰かに臆することなく使えるスーパーカーが、出現するかも知れない。否、してほしいものだ。
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