400ccクラスでトップセールスを誇るホンダ「CB400SF&SB」は、2008年に全面刷新を図り、従来モデルを大きく上回るスポーティな走りを手に入れました。どのような変更が加えられたのか、具体的に見ていきましょう。
ホンダの技術が結集された、エンジンパーツの進化
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左が2007年モデルで右が2009年モデル。2008年に行われたフルチェンジによって、パワフルな走りと好燃費を実現した |
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防風効果のあるフレームマウントのハーフカウルをもつCB400SB。左が2007年モデルで、右が最新の2009年モデル |
上の写真をご覧ください。左のCB400SFがモデルチェンジ前の2007年モデルで、右が2009年モデルです。外見はシルバーに塗装されたエンジン部分とフルステンレス製となったマフラー以外に目立った変化がありませんが、実は細かなパーツが数多く変更になっており、エンジンフィーリング、扱いやすさ、そしてハンドリングなどが大きく向上しています。ちなみにCB400シリーズには、ほかに防風効果の高いフレームマウントのハーフカウルを備えるCB400SBもあります(写真右)。
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FI化に伴い、アイドリング回転数の安定化や始動性の向上に貢献するIACVも装備 |
特に顕著な変化はエンジンパーツに見られます。水冷4気筒エンジンに「PGM-FI」という電子制御式の燃料噴射装置を組み合わせ、優れたレスポンスとスムーズな加速、そして始動性の向上を見事に実現。環境性能も高いこのFI化によって、ワインディングも無駄な力を必要とせずに乗りこなせる、完成度の高い一台に仕上がりました。ちなみに、スロットルボディにはCBR600RRにも採用されているIACVを装備。これがスロットルワークの扱いやすさと、ダイレクトな加速感を生み出しています。
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低回転域では2バルブ、高回転域では4バルブに切り替わるバルブ機構がパワーとレスポンス、そして燃費を向上させた水冷4気筒エンジン |
スムーズな操作性を可能にしているのは、PGM-FIだけではありません。回転数とスロットル開度により吸排気バルブが2本から4本へと切り替わる「HYPER VTEC」も「Revo」へと進化。パワフルな走りや高速巡航時の燃費向上に貢献しています。機能性に優れたこれらのパーツは、排ガス規制への適合、そして従来のCB400に負けない走行性能を目指して研究を重ねた、ホンダ開発チームの技術力の賜物といえるでしょう。
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