ヒットを予想できなかったNC700X

NC700X

NC700X

NC700Xのリリースが予想された当時、私の周りのバイク関係の業者さんから聞こえてきた評判は以下の通りです。

「本来ガソリンタンクがあるところにラゲッジスペース?先にスズキのアクロスでやってるでしょ?別に目新しくないよ」
「エンジンは6000回転以下が常用域?全然回せないじゃん。それって面白くないでしょ」
「燃費が良いって、オートバイだよ?そこまで燃費気にしないでしょ」

古くからのオートバイ関係者にはすこぶる評判が悪かったのは、上記のコメントを見てもらっても、わかると思います。しかし、NC700Xは異例のヒットを飛ばし、現在では教習所でも教習車として使われています(※)。
※ただし、大型二輪の教習車は道路交通法によって、700cc以上の車両を使わなければいけないという決まりがあるため、教習車は745ccの特別仕様車です。通常のNC700Xは669cc。

しかし、ヒットするのには、当然理由があります。キーワードは「快適性」です。バブルの時代、オートバイは売れに売れました。当時の各メーカーのコンセプトはとにかく高性能なモデルでした。とにかく更にパワーを! 更にトルクを! と性能重視のモデルを立て続けに発表。もちろん価格も上がり続けました。それでも当時はオートバイが売れた為、その当時からオートバイの販売をやっていた人からすると、NC700Xは面白くないモデルなのでしょう。

最近ではビックスクーターがブームになりました。加熱しすぎたブームは一部のユーザーの過度な改造によって、一般の人から“バカスク”とまでいわれてしまい、徐々にブームは尻すぼみになっていきました。しかし、未だにビックスクーターは一定の販売数を保っています。その理由もやはり「快適性」です。大きな荷物もシート下にしまうことができ、オートマの為、クラッチなどの操作が不要。一度乗りなれてしまうと、快適性に見せられることは間違いありません。

昔からバイクが好きで乗っている人は、NC700Xは選ばないでしょう。目の覚めるような高性能バイクではありません。しかし、ユーザーが求めているのは、快適に乗ることができるバイクなのです。

身長が165cm以下の人にはローダウン仕様がお勧め!

NC700Xの大きな特徴!ラゲッジスペース

NC700Xの大きな特徴!ラゲッジスペース

私の身長は165cmです。足は短いほうだという自覚があります。私の体格でまたがって見ると、足つきはとても不安です。つま先だけがちょこんとつく感じで走っているときはいいのですが、信号待ちで止まるのがストレスでした。

前述したようにNC700Xは教習車として使われていますが、教習車は市販のNC700Xと違う点が多数あり、その一つがシートの高さです。教習車は車体サイズが若干小型化され、サスペンションも専用の短いものが使われている為、車高が低くなっています。教習車がNC700Xだったから、卒業してから買ってみたら全然別物の車両だった! なんてことになりかねませんので、注意が必要です。

私の身長で足つきがかなり不安なぐらいですから、女性の方や私よりも身長が低い方はかなり不安なはずです。しかし、そこはご安心下さい。NC700XにはタイプLDというローダウン仕様モデルが存在します。シートの高さはローダウン仕様は800mmとなり、通常の830mmと比べて30mm低くなります。実際にまたがって見ると、かなりの違いを体感できます。

充分に走りを楽しむことができるエンジン

6000回転以上がレッドゾーン!確かにガンガン回すエンジンでないが。

6000回転以上がレッドゾーン! 確かにガンガン回すエンジンでないが。

レースなどにも参戦している友人が以前にNC700Xに試乗し、その際に感想を聞いてみたところ、「すぐリミッターが効いてしまって、面白みのないエンジンだ。」と評していたので、実際に乗るとどのようなイメージなのだろう? と楽しみにしていたのですが、乗ってみると、不満は一つも感じませんでいた。

NC700Xのエンジンは6000回転以上回そうとすると、リミッターが効いて、それ以上回らないようにできています。低いギアでガンガン回して走ろうとすると、確かにリミッターが効いてしまい、スポーツ走行が好きな人にとっては走りづらいかもしれません。

しかし、NC700Xはギアが6速まであります。3000回転から4000回転ぐらいでギアチェンジしていくと、とても快適に走ることができます。高速道路で100キロ前後で巡航してみると、車体はとても安定し、低い回転で走ることができるため、振動も少なく、長距離の巡航も疲れることなく走行することが可能です。

排気量も700ccありますので、低速のトルクも充分で、普段通勤で使用しているCB400SFと比べても、楽に早く走ることが可能です。ブンブンエンジンを回して走る人にとっては、物足りないエンジンかもしれませんが、実際に走ってみて遅いか?と問われれば決して遅くはありません。