「ADN」「DNA」

タワー型のセンターコンソール。試乗車のインテリアカラーは、セルベールレザー。

インテリアでは、インテグラル・レザーと呼ばれる、シート、ドア内張りはもちろん、ダッシュボード上面まで覆うフルレザーが圧巻。目に見える部分、手で触れる部分多くがフルレザーなのは、気分をリッチにさせてくれる。1,000万円クラスのラグジュアリーカーでも、本革部分はシート、ドア内張りにとどまるものが多い。ダッシュボードまでもレザーとなると、通常1,500万円以上クラスからだ。プジョーではこのインテグラル・レザー仕様が307にも用意されるが、このクラスでのフルレザー仕様は他社にないプジョーの特徴となるだろう。

ダッシュボード上部もレザーで覆われる。贅沢な雰囲気だ。
ドアトリムもレザー。ドアトリム上部、ダッシュボード前面、ステアリングホイールにはアルミインサートトリムが。

そのレザーは試乗車では、セルベール・レザーと呼ばれる落ち着いた赤色。他にミストラル、パランブロ、ラマと計4色のレザーが用意される。高級車らしく選択肢が多いのがうれしい。シートは、大きく座面もたっぷりし、サイドサポートもしっかり体を包み込む。フランス車ならではの、快適な座り心地を提供する椅子の伝統は健在だ。

座面が広く、サイドサポートにも優れるフロントシート。たっぷりとしたサイズと張りのある形状が贅沢だ。そのシートポジションは407セダンに比べ、20mm低く9mm後方のボディ中央に位置し、スポーティーさを助長する。
リアシートの座面奥行きも530mmとたっぷりとしている。ヘッドクリアランスは多くはないものの、大人2名が座れるシートだ。

現在プジョーのデザイン拠点は、パリの南ヴェリジーのADN(Automotive Design Network)という施設だ。ADNはDNA(遺伝子)を示すフランス語でもある。406クーペは、エレガントで端正なプロポーションの美しいクーペとして評価された。クーペ407は、シャープで力強くモダンなデザインだ。そのデザインのねらいは違うが、「ちょっと贅沢でおしゃれなクーペ」であることや大きく開けた口とつり目の「フェリニテ」、快適なシートなどその魅力は引き継がれている。そしてそれは1898年TYPE21から始まり1932年の301クーペ、1950年代以降の404クーペ、504クーペと連綿と続くプジョーのクーペの歴史があってのこと。プジョーには、そんな遺伝子が流れているのだ。

クーペもプジョーが作れば、ちょっと贅沢でおしゃれなものになる。それは1898年のTYPE21から連面と続く、プジョーのクーペの歴史があってのこと。

(写真・文 松本明彦)

<関連リンク>
・プジョー クーペ407
・407シリーズ

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