メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

独占取材!デザイナーに聞く「メルセデス・ベンツ」(3ページ目)

2005東京モーターショー会場で、メルセデス・ベンツ アドバンスト・デザインセンターオブジャパン部長オリビエ・ブーレイ氏と、同じくシニアマネージャー富永政範氏にお話を伺うことができた。

執筆者:松本 明彦

ブランドとデザイン

アドバンスト・デザインセンターオブジャパン部長オリビエ・ブーレイ氏
-「BMWやアウディのようにスポーティな方向ではなく、メルセデスはもっとステイタスを前面に出すデザインの方向に行くべきでは?」という意見も聞きますが?

「それはお客様の今後のご意見をお待ちしているところです。時代が変われば好みも変わります。今はお互いにアイデンティティを模索しているところです。日本においては、新型Sクラスは好評で、すでにかなり多くの予約をいただいています。(笑)」

-新型Sクラスでは『「伝統」と「革新」』というキーワードを聞きました。従来のメルセデスでは「クラス、車種が変わっても、迷うことのない操作性」が当たり前でした。「泥跳ねしても視認性を確保する、凹凸の付いたテールランプ」もメルセデスのアイデンティティだったと思います。しかし新型SクラスではCOMANDシステムを採用し、全く操作方法を変えたり、空力のチューニングで泥跳ねしなくなったのでテールランプの凹凸も控えめとなりました。この辺りはいかがでしょう?

「メルセデスも30年代40年代、50年代60年代とドラスティックな変革があったはずです。キープフィロソフィー、哲学は抑えながら、守るところは守り、次の革新を目指さなければいけません。10年ほど前、BMWも大きな変化がありました(クリス・バングル氏がBMWのデザイン・ディレクターになってからの事を指すと思われる ※松本注)。けれど今では誰もそれを疑う人はいません。キーエレメントも時代と共に変化するのです」

空力が向上し、凹凸が控えめになったテールランプ。

-デザインとブランドの関わり方についてお話を頂けますか?

「プロダクトフィロソフィーを3Dに投影するのがデザインです。言い換えればブランドを可視化するのがデザインです。エンジニアリング、プランニング、マーケティング・・・それらとディスカッションし、調整するのがカーデザイナーの役目です。だからデザインだけとって、いい悪いと言うのはアンフェアです(笑)」

最新のCOMANDシステムを採用したインテリア。
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