ライバルを突き放すため、さらなる高みへ
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3列7人乗りの“スタジアムシート”。ミニバンのような使い方もできる。 |
カイエン、X5、MクラスなどプレミアムSUVと言われる分野が今売れている。高いドライビングポジションによる運転のしやすさと優越感、大きなサイズで満足できる所有欲と想像できる衝突安全性の高さ、普段使わないオフロード性能から感じる非日常性と余裕、乗用車と変わらない乗り心地と操縦性、広い室内などがその理由だろう。
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水平と垂直を基調とした、建築的なデザインコンセプトのダッシュボード。上面がブラック、下面がアルパカの2トーンのダッシュボードは、フロントウィンドウへの写り込み防止と開放感を両立させる。ダッシュボードの素材は、サーモプラスティック・ウレタン(TPU)。 撮影協力:長岡造形大学 撮影:松本明彦 |
新しいディスカバリー3は先代からボディサイズをアップし、エンジンもV8 4.4L DOHCとV6 4L SOHCとアップグレード。価格も5,680,000~7,590,000円と、完全に一クラス上になった。より上のクラスのレンジローバーに似せたグリルとヘッドランプ、ボディ面の構成から受ける印象は、ミニレンジローバーとも言えるものだ。
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2列目のシートは3つの座席がすべて独立式。それぞれを折りたたんだり、3列目シートと共にフラットに収納可能。 撮影協力:長岡造形大学 撮影:松本明彦 |
現在ランドローバーは、アストンマーティン、ジャガー、ボルボとともにフォードのPAG(プレミアム・オートモーティブ・グループ)の一員だ。ディスカバリー3はランドローバーとして、フォード傘下に入ってから新しいマネージメントチームによって開発された最初のクルマだ。今回のアップグレードはフォードグループとして、カイエンを始めとするライバル達への対抗策だろう。ディスカバリー3を他社V8、V6搭載車のライバルとし、ゆくゆくは上のクラスのレンジローバーにはそれ以上(12気筒?)を積み、他社を突き放すという戦力もありえるのではないだろうか?
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2/3列目シートをフラットにすれば、奥行き1,950mm、2558Lのラゲッジ・スペースが出現する。 撮影協力:長岡造形大学 撮影:松本明彦 |