海外旅行保険の申し込みで気をつけたいこと
海外旅行保険の保険料は、渡航先や旅行期間、補償の内容以外に、職業危険が伴う場合や旅行先で危険なスポーツをする場合、割増保険料が必要になります。出張などの目的で渡航するひとが、現地で、例えば土木作業や建設工事にたずさわる場合、保険料は割増に。また、山岳登はん(ピッケルなど登山用具を使用する山登り)やハンググライダーなどをする場合も、割増保険料が必要です。万一、契約時にそのような申告をしなかった場合、保険金が減額される、もしくは支払われないことがあります。契約時に、よく確認をしましょう。
成田空港内の保険コーナーで駆け込みで申込むひとが多い
現地到着後にどうしてもという場合、その国で営業活動を行う保険会社が取り扱う保険商品を契約することになります。保険期間が比較的長く、保険料も安くないのが通例で、当然ながら日本国内での空港往復などには保険の適用はありません。
保険金が払われない免責のケースを知っておこう
海外旅行保険の契約時に、保険証券や保険金請求書、利用のしおりと一緒に必ず渡されるのが重要事項等説明書です。この重要事項等説明書には、保険の免責事由が綴られています。そもそも免責事由とは、保険を契約しても理由次第で保険金が支払われない場合をさし、あらかじめ決められています。携行品が破損した場合の保険金請求は修理代の領収書が必要
自動車運転のさいには、無資格運転はもちろん、飲酒運転の場合も免責です。さらに気をつけたいのが、妊娠中の女性。現地での早産や流産、出産には保険は適用されません。持病や既往症があるひと、また歯科疾病も免責です。
携行品損害のケースでは、例えば置き忘れや紛失には保険が適用されません。「盗まれた」、「置き引きやスリにあった」という場合にのみ、被害の証明があってはじめて補償されます。寿命をきたした古いカメラなど、自然に消耗、劣化した場合は、保険は適用されません。電圧の違いを知らずに持参した電化製品が故障した場合は、偶発的な事由ではありませんので免責に……。そのほか、よくあるのが現金、小切手、クレジットカード、コンタクトレンズなどの紛失で、これらは免責です。契約時に交付される重要事項等説明書をよく読んで理解してください。
海外旅行保険の賢い選び方
ロストバゲッジの場合、空港内のロスト&ファウンドで書類を作成してもらう
ファミリー旅行やカップル旅行の場合、それぞれが契約するより一括で契約することで割引が適用されることも。また、頻繁に日本と海外とを往来するひとであれば、年間契約のタイプの保険商品もあります。クレジットカード付帯保険の補償が厚いひとには、専用のカバー商品もあります。
外資系の保険会社と日本の保険会社の違いを心配するひともいますが、どの保険会社も世界大手の保険会社とアライアンスを組み、ネットワークを構築しているのが一般的です。 かえって外資のほうが、ネットワークが広範で対応も迅速な場合も。また、自動車保険などが得意の保険会社の場合、代理店のなかには海外旅行保険の販売に積極的でないケースもあります。万一のときに親身になってもらえるよう、保険商品の内容や保険料、ネットワーク等を吟味して、選ぶように心がけましょう。