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日産+CONRANの人気の秘密を探る(2ページ目)

デザイナーズファニチャーカイドの石川 尚氏と一緒に、日産+CONRANの人気の秘密を探るべく、日産のカーデザイナーのかたにインタビューを敢行。様々な視点から見た+CONRANの魅力とはどういったものなのか?

執筆者:森山 みずほ

クルマ業界における、赤のイメージを変えましたね

試乗中
ラフェスタ+CONRANに試乗する石川氏
「なんかホッとする赤だよね」

石川氏は、ラフェスタの運転席に座り何度もそう言っていました。クルマばかりを見ている自動車業界の男性達が以前このモデルの写真を見て「赤いシートなんて、女性仕様だよね」と言っていていたり、逆に「この内装イタリアンスポーツみたいじゃない。でもなぁ、ラフェスタじゃなぁ。もっとスポーツカーで展開すればよかったのに」なんて言っていたのを思い出しました。自動車業界ってちょっと考えが古いよな……というか先入観でクルマを見ている人が多いな、なんて思ったりも。
でも本当に+CONRANの赤は今までの“クルマ”で使われてきた赤とはとても違ったものになっています。

「なぜ+CONRANのインテリアは赤が基調なんですか?」
「ロンドンバスや電話ボックス、郵便ポスト、消防車……英国と日本の象徴が“赤”だと考えたんです。両国の国旗にも赤は入っていますしね(笑) クラシックとモダンさとの融合、これがコンランと日産が考える共通のテーマでした。そしてこのテーマに合うキーワードが“赤”と“和”だったんですね」
「和とは?和風ということですか?」
「 そういう考えかたとは少し違いますね。親しみやすさの強調とでもいうのか、丸を基調としたデザインなど、どちらかと言えば調和の“和”ですね」
「僕がこの赤を見てホッとした感じを受けたのも、そういった意味があったからなんですね」
「そうです。そんなホッとできるモダンさは、コンランも日産もこだわった部分です」
「マーチ+CONRANなんて赤に花柄という、かなり大胆なモチーフですけど、実車を見ると全然奇抜ではなく、モダンでセンスの良さを感じますよね」
マーチのインテリア
鮮やかな赤のシートには花と葉の影がデザインされている

「マーチ+CONRANでは、ロンドンが発祥のBoho-chic(ボヘミアとシックの造語)をテーマとしています。木漏れ日に映る大小の葉と花の影をあしらったシート地なのですが、どこまでこの柄を入れ込むかも、かなり悩んだ部分です」
「シートの背中部分にもこの柄が入っているのがオシャレだよね。駐車している車の後方からでも、この柄が目に入ってすごくモダンだし。だけどサイドは無地にしている。この無地と柄とのバランスもセンスの良さを感じるね」
「色々と試作では試したんです。でも一番落ち着ける配分がこれだったんですね。またマーチ+CONRANではフロアカーペットも同様の柄としているのですが「花を踏むのはかわいそう」と、花柄は描かなかったんです」
「なんだかデザイナーの思いやりを感じますね」
ラフェスタのインテリア
ストライプのシェードは今までにない斬新さで、とてもオシャレな雰囲気になっている

「とにかく細部にまでこだわっているのが+CONRANです。たとえばラフェスタというクルマはファミリーユースをメインに考えたモデルです。だから家族の日常を豊かにするテーマ……として英国調のピクニックの雰囲気をイメージしました。そのためパノラミックルーフのシェードに、オーニング(日よけ)の様なストライプを。さらにシートのパイピング(玉縁)、専用のフロアカーペットにも取り入れたこのストライプは、パラソルやデッキチェアをイメージし、ワクワクさせるような演出を施しているのです」



……とにかく時間を忘れてしまうほど、今回は色々と+CONRAN、そして日産が考えるデザインテーマについてお話を伺うことができました。予定時間を大幅にオーバーしてしまうほどデザイン談議は盛り上がり、とても貴重なお話が聞かせていただきました。改めてデザイナーの吉富 京さん、ありがとうこざいました。
座談会
左側がデザインファニチャーガイドの石川 尚さん、真ん中がデザイナーの吉富 京さん、右が私、森山です


実は私は、いつも新型車の開発者の方達とお話をする機会があると、デザイナーの方に「今回のクルマのデザインをするにあたり、クルマ以外で参考にしたり、意識されたものはなんですか?」という質問をします。最近、この質問の答えによく出てくるワードの一つに“コンラン”というものがありました。だからここ最近はすごくコンランが気になっていたし、どうして日産とコンランが結びついたのかが気になっていました。

コンランは、モダンで派手ですがけしてやり過ぎてはいない。大人のセンスでモダンさを演出しています。そしてそのコンランの良さが、クルマという場所を変えても生かされているからこそ、この+CONRANモデルが人気を集めたのではないでしょうか。

ここで紹介したお話はごく一部分ですが、それでもこの+CONRANが今までの、単なるエンブレムを貼り付けるだけのお買い得モデルとはまったく違うスタンスのモデルだということが、おわかりいただけたのではないかと思います。

日本でのクルマのインテリアに対する捉え方は、ユーザーも作り手側も保守的です。スポーティモデルは黒。インパネとドアの内張の内装色を統一すると高級感がある……などなどヘンな方程式にとらわれて、なかなか新しいものを受け入れようとしません。今回、一緒にインタビューを行った石川氏曰わく「クルマのデザインの考え方って、すごくイージーなんだよね。インテリアに例えると、ソファーとカーテンの柄を一緒にして、統一感があると満足しているようなもの。ソファーはシート、カーテンはドアの内張って考えるとわかりやすいでしょ」と言われていたのがとても印象的でした。

ちなみにマーチ、ラフェスタ、キューブの+CONRANは9月30日の受付を持って終了します(気になる方はお早めに。各ディーラーには試乗車も用意されています)。ただし今後もコラボレーションに対しては幅を広げていきたいということなので、新たなインテリアデザインを身にまとったモデルが登場する可能性も大です。
そしてこの+CONRANをキッカケに日本の自動車メーカーのインテリアデザインがどんどんファッショナブルで個性的なものになってくれたらなぁと願うばかりです。

■今回の関連リンク

コラボインタビュー!石川 尚さんの記事『気になる+CONRAN(プラスコンラン)』

日産自動車
THE CONRAN SHOPコンランショップ



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