プルリエルとはフランス語で「複数」を表す言葉。その名のとおり、1台で5種類のボディ形状を持つ、世界で唯一の「モジュラーカー」であることが特徴になっている。それぞれの呼び名は、クローズドが「サルーン」、キャンバストップを開けると「パノラミックサルーン」リアウインドーをしまうと「カブリオレ」、ルーフ左右のサイドアーチを取ると「スパイダー」、リアシートを倒すと「スパイダーピックアップ」となっている。
日本仕様のプルリエルは、1.6リッターのガソリンエンジンとセンソドライブを組み合わせた右ハンドル。C3やC2でおなじみの仕様だ。ヨーロッパでは、ほかにガソリンとディーゼルターボの1.4リッターがあるけれど、1.6リッターはあちらでもセンソドライブしかない。ヨーロッパと同じ10色のボディカラーが選べるのはうれしいところ。試乗車はシックなガンメタリックをまとっていた。
2年前の国際試乗会のときと違うのは、バンパーやボディサイドのモール、ドアハンドル、ルーフ左右のサイドアーチが黒からシルバーになったこと。本国ではオプションになる「アルミニウムパッケージ」を標準装備したためだ。今回乗ったガンメタのようなカラーだと、シルバーの部分が映えて、エレガントな雰囲気。ボディカラーによってかなりイメージが変わるクルマだ。
右ハンドルの運転席は、C3と同じようにペダルのオフセットなどはなく、このクラスの輸入車としては、かなりまとも。オープンボディになったことで、サイドシルは高くなったけれど、乗り降りに影響はない。インパネはC3と共通だが、ボディパネルを回り込ませ、シルバーのグリップを前後で連続させたサイドトリムは別物だ。