街中での試乗だったのでハンドリングは試せなかったが、ボディが軽いせいもあって、ステアリング操作に対するボディの動きは軽快。ロールはほとんどせず、ノーズがスッと横に入っていくプジョーらしい感触だ。タイヤは175/65R14とXTと同じで、今となってはおとなしいサイズだが、前輪のグリップ力はXTより高まっているようで、めったなことでは鳴くことはない。これなら山道へ持って行っても楽しめそうだ。
206スタイルは、同じネーミングを付けてはいるものの、307スタイルとはかなり違うクルマだった。307がマイルドなタッチで快適性を重視しているのに対し、206は実用モデルながら持ち前のスポーティな走りをアピールしているように感じられたのだ。その走り味は、106や306に近いものでもあった。いずれにしても、安さだけが魅力のモデルではない。新車で買える206の中では、これのMT仕様がいちばんいいと思ったほどだ。