アルファロメオ/アルファロメオ

日本仕様がついに上陸 国内試乗 アルファGT(3ページ目)

昨年発表され、東京モーターショーにもやってきたアルファGTがついに上陸。ラインナップされた2モデルに早速ガイドが試乗した。

執筆者:西川 淳


一方のJTSはどうか。右ハンドル仕様に乗るのは初めて。結論から言うと、147がそうだったように大きな不満はない。左ハンドルも欲しいところではあるが、恐らくそのうちに左ハンドルで出してくるだろう。右ならセレ、左ならマニュアルというFAJの戦略は、ちょっと安易すぎやしないかと思ってはいるが。セレスピードはオートマ免許でも乗れるが乗って満足できる、楽しめるもんじゃない、ということだ。

で、そのセレスピード。アルファGTには最新版が投入されている。スポーツモードスイッチが付いたもので、これによりGTA同様、高回転域でギアをホールドすることが可能になった。それまではレッドゾーン手前で自動的にシフトアップするため、例えば2速ギリギリのコーナーで高回転をキープしながら走ろうとすると突然、思わぬ処で3速へシフトアップしてイッキに興ざめ、どころか危ないという場面にでくわしたものだ。それがなくなった。ちなみにエンジンはレブリミッターのみで保護されている。

さらに、スポーツモード時には高回転域、体感的には4500以上、でシフトのつなぎがよりダイレクトに速くなっている。

↑スポーツモードの付いた最新セレスピード

スポーツ走行時だけではない。シティモードの制御も明らかにスムースになった。エンジン回転数を絶妙に調整することで、フルオートマチック時のシフトショックをかなり減じた。もちろんオートマ風に乗れるかと聞かれれば、そんなシロモノじゃない、と答えるが、我慢できる範囲にある。それでも、セレスピードはマニュアルドライブのできる人が乗るべきだろう。

今後、さらに進化していくだろうが、例えばDSGのように、シフトショックはないけれどシフトチェンジのダイレクトさがないのは、スポーティなクルマにはどうかと思う。もっとも、そのあたりの答えがスポーツモード、なのだが。

セレスピードのデキもさることながら、JTSエンジンそのものもかなりアルファらしくなった。まだまだシャープさには欠けるが、サウンドもそれらしくなったし、上でのパワー感も出てきた。もう少しでツインスパークの呪縛から解放される日が来るかもしれぬ。

驚いたのは、シャープなノーズの動きだ。中身は156スポーツワゴンベースだが、フロントトレッドが若干拡げられている。そのあたりの影響もあるのだろう、ノーズの入り方が147あたりはもちろん、156に比べても相当にクイックだ。GTAもさもありなん、といった具合で、面白い。
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