マセラティ3200GTのモデルチェンジ車が日本デビューした。昨年一足早く上陸した4.2L自然吸気エンジンを積む“スパイダー”の2+2クーペバージョンで、あわせて名称も単に“クーペ”とのみ名乗ることになった。
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3200GTに比べてスタイリング上の変更点はごくわずか、に見えるが実際は持ち上がったフロントボンネットやテールランプデザイン、さらには全長も13mm延びている。ホイールベースは同じ。当然ながらデザインもジウジアーロ率いるイタル・デザインが担当している。
中身はまるで別物だ。2シーターのスパイダーから基本的なシステムやテクノロジーを受け継ぐもの。390psを発生する4.2リッターV8自然吸気エンジンや、トランスアクスルの採用、マンネスマン-ザックス社開発のスカイフックシステム付サスペンション、ブレンボ製ブレーキなどを採用する。
トランスアクスルの採用で、駆動系の剛性が高まり、前後重量配分も52:48と理想の値を示している。
その結果、パフォーマンスの向上は圧倒的で、0-100m加速は4.9秒(3200GTより0.2秒アップ)、0-1000m加速は23.5秒(同0.7秒アップ)となった。フェラーリの開発テストコースとして有名なフィオラノトラックでは、なんと3200GTよりも6秒も速く走るという。
ちなみに、スカイフックシステムとキセノンヘッドランプは本国ではオプション品だが、日本仕様はスタンダードだ。
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