クラッチを踏む。軽い!ハンドル、もちろん軽い!アクセル、軽い!全部軽い。ヘタするとGT-Rよりラクショウに軽く、RX7並みかも知れぬ。またひとつ精神的な負担が消えた。
ゆっくりとクラッチを繋ぐ。650Nmのトルクにモノを言わせて、ラクラク発進だ。この辺りの気遣いの無さは、NSX以下のレベル。さしあたり、マニュアルミッションのスポーツカーの中では最強に発進させやすい。
ショウルームから一般路に出る。後方および斜め後ろの視界は相変わらずダメだが、前の視界はすこぶる良い。またもや負担が消えた。混雑した一般路を縫って走ることも苦にならない。初めて乗るスーパーカーでこれほどアグレッシブに一般路を走れた事はなかった。オーナーのように気軽に走るには慣れが必要だったのだ。
ムルシエラゴは違う。まるでMR2の如く、都内の混雑路を走り回ることができる。試しに商店街にも乗り入れてみたが、全く気遣いがない。恐るべきスーパーカーである。
高速道路に入った。アクセル一踏みで制限速度である。まるで速度感がない。そのまま何の躊躇いも無しににアクセルを踏み続けると・・・。おそらくアッと言う間に200キロオーバーであろう。そうなっても、全く怖くないハズだ。条件さえ整えば、誰でも300キロ体験ができそうな勢いである。
ストッピングパワーも文句ない。どんな速度行きでも涼しい顔で減速できる。だから、速度が上がるのだけれども・・・。