Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

魅せる5ドアクーペ、A5スポーツバック誕生(3ページ目)

好調なアウディに、またしても魅力的なニューモデルが加わった。名前のとおりハッチバックの荷室を持ち、5ドアながらスタイリッシュなクーペスタイルを実現した、A5スポーツバックだ。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

より洗練されたフットワーク

アウディ・ドライブ・セレクト(オプション)を駆使して、エンジンレスポンスやSトロニックの変速制御、パワステのアシスト特性などを好みに調整することができる
本国ではいくつかバリエーションがあるのですが、日本に導入されるのは「2.0TFSIクワトロ」の 1機種のみに絞られています。トランスミッションはもちろんデュアルクラッチ式の7速Sトロニックが組み合わされます。

最高出力155kW[211ps]/4300~6000rpm、最大トルク350Nm[35.7kgm]/1500~4200rpmというエンジンスペック。燃費向上策として、減速~制動時に積極的にオルタネータを回す運動エネルギー回生システムを採用同TFSIエンジンは、「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を何年も連続して受賞したことでも知られるほどで、同クラスにおいて一歩抜きん出た仕上がりを披露します。過給機付きエンジンらしい力強い中間加速と、過給機付きらしからぬ俊敏なレスポンスを両立ぶりが素晴らしい。トップエンドではやや頭打ち感がありますが、そこにいたるまでの吹け上がりは極めてスムーズで、緻密な回転感を持っています。

Sトロニックについても、全体的にシフトチェンジの制御がいくぶんスムーズになり、微低速時の半クラッチのつながりも滑らかになり、扱いやすさが向上するなど、制御が進化したように感じられました。このあたりは後発モデルとしての強みといえるでしょう。

フットワークのよさも、近年アウディがとみに評価を高めた理由を感じさせるポイントです。ビシッとした直進性と、切り始めから正確に反応するステアリングはアウディならでは。当初のA4では、車速によるアシストの変化が大きすぎて、やや人工的な印象が強かったのですが、それもだいぶ洗練されたように感じられます。

試乗時はあいにくのヘビーウェットコンディションだったのですが、こういうときこそクワトロが本領を発揮します。路面がウェットだとドライよりも路面ミューが落ちるのは当たり前のことですが、その落ち幅が小さく感じられるのです。攻めて走っても、4輪で路面をつかむ感覚があります。

タイヤサイズは、245/40R18が標準。何も付けなくてももともとスポーティな仕様になっているのもA5スポーツバックの特徴ハッチバックというと、リアにバルクヘッド(隔壁)を持たないことによるボディ剛性の低下や、それを補うなめの部材の追加や機構面での重量の増加も心配なところですが、今回の試乗の限りでは、若干リアから入ってくる音がセダンよりも大きめではあるものの、いずれも気になるレベルではなかったとお伝えしたいと思います。

A4のセダンやアバントも、そのままでも十分にスペシャリティな雰囲気を持ったクルマです。そしてA5スポーツバックは、さらにスペシャリティ感に満ちています。走りやクオリティ感などアウディに期待される部分はもちろんそのまま。

このクラスはライバルメーカーにも魅力的な選択肢がいくつもあるし、アウディの場合、身内にもライバルがいっぱいいて悩みどころですが、2010年初頭現在、アウディで選ぶなら、新しくて、スタイリッシュで、実用性も兼ね備えたこのA5スポーツバックに、けっこう魅せられているところです。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます