メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

SLクラスは完全無欠の高級ロードスター!?(2ページ目)

マイナーチェンジを機に、ひさびさにメルセデスベンツSLクラスに試乗。丸目を廃したフロントマスクに、より洗練されたドライブフィールを身に着けた、世界最高峰のロードスターを味わった至福のひとときをレポート。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

いたって快適かつスポーティ

SL350に搭載される専用にチューニングされた型式名「272」の3.5L V6エンジンは、最高出力232kW[316ps]/6500rpm、最大トルク360Nm[36.7kgm]/4900rpmを発生
SL350に搭載される3.5L V6エンジンは、型式こそほかのメルセデスと同じですが、専用にチューニングされています。このV6エンジンはもともと非常に緻密な回転フィールを持っているのですが、それに加えて、吹け上がりがより軽くなったように感じられます。


また、7Gトロニック(7速AT)にはブリッピング(空吹かし)機能が追加され、よりスポーティな雰囲気を味わえるようになりました。

SL=スーパー・ライトといっても、車重は意外と重くて1780kgもあるわけですが、ドライブフィールはいたって軽快かつ極めて快適で、そしてスポーティです。

あまりに快適で、いわゆるオープンカーらしい開放感はあるのですが、風の巻き込みやノイズの侵入など、「屋根がない」ことが本来もたらすものが希薄になるほどで、まるで透明なルーフに覆われているかのような感覚に見舞われるほど。空力も、騒音や振動なども、すべて計算されているのでしょう。それにしても、よくできていれば、それはそれで別の「ないものねだり」の気持ちが出てくるというのも、なんとも人間というのは欲張りな生き物であります……。

バリオルーフは軽量アルミニウム製の2層ルーフパネル、2本の堅牢な圧縮鋳造アルミニウム製リアピラー、ガラス製ヒーテッドリアウインドウなどの可動部分と、電動油圧機構で構成。クーペ状態でも高い開放感を味わえる、ルーフ部分にガラスパネルを使用したパノラミックバリオルーフをオプション設定
とにかくスポーツカーというのは、まずスタイリングが重要と思いますが、その点、SLは非常にセクシーで、かつスポーティでダイナミック。まったく古さを感じさせません。そして、エンジンは十分にパワフルだし、走りの一体感もあり、意のままに動いてくれます。

反面、運転感覚には何の不満もないのですが、スポーツカーとかオープンカーらしい刺激的な感覚は薄い、という見方もできるわけで、微妙なところではありますが、そこは好みの問題でしょう。このスタイルを視覚的にも味わい、そしてオープンエアドライブを、あくまで快適な中で楽しめる……SLとはそういうクルマだと思います。

こちらはSLの「AMGスポーツパッケージ」装着車。エクステリアの装備品は、AMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー・サイド&リアスカート)、19インチAMG5スポークアルミホイール、ダーク系の専用デザインヘッドライト、ダークティンテッドリアコンビランプなど。インテリアやブレーキも専用となる

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