VOLVO(ボルボ)/ボルボ

C70の優雅なクーペ&オープンスタイル(2ページ目)

2007年春より日本導入された新型C70は、これまでクーペとカブリオレが別々に用意されていたところ、電動格納式ハードトップを持つ1ボディに絞られた。優雅なスタイルとインテリア、優れた走行性能を楽しめるモデル。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

そつのない仕上がりに好感


1台のクルマでオープンとクーペのいずれも完成されたスタイリングを実現。ボディカラーは全9色がラインアップ

優雅なエクステリアデザインは、スペシャリティカーとして十分な資質を備えています。かつてボルボというと、直線基調のフォルムが個性のひとつとなっていましたが、それは過去の話。S40等と同じく、全体的に丸みを帯び、ルーフを閉じたC70は、横から見るとワンモーションフォルムの弧を描くシルエットとなっています。個人的には、どちらかというとクローズ時のクーペスタイルのほうが栄えて見えるように感じています。ちなみにS40等との共通パーツは、ボンネットフードとドアハンドルのみ。

走りもそつのない仕上がり。エンジン&グレード構成は、2.5L直5ターボを搭載する「T-5」と、ベーシックな2.4Lの自然吸気エンジン搭載モデルの2種類となっており、いずれも5気筒特有のビート感のある吹け上がりが楽しめます。自然吸気エンジンでも十分な排気量により、動力性能的には過不足なし。ターボのT-5となると、スポーツカーらしいパワフルな加速フィールを楽しめます。

キャラクターに似合うフットワーク

T-5の2.5L直5ターボエンジンは、最高出力169kW(230ps)/5000rpm、最大トルク320Nm(32.6kgm)/1500~5000rpmというハイパワーぶり

少し気になるのは、高速巡航時などに、わずかなボディシェイク(微振動)と、内装材のきしむ音が聞こえるシーンがあることでしょう。ただし、乗り心地を含めた全体の足まわりのセッティングは絶妙で、しなかやに動き、かつ一体感があります。このクルマのキャラクターによく似合うと感じています。

ステアリングフィールは、ちょっと意外なほどクイックでゲインが高く、コーナリング時のロール感は、ナチュラルな感覚を損なわない中で程好く抑えられています。足まわりはT-5のほうがいくぶん固めのセッティングとなっています。

また、上級のボルボ車はハンドルの切れ角が小さくて、日本の交通環境下での取り回し性でいうといかがなものか?と感じるモデルも多いのですが、C70(=S40系プラットフォーム車)であれば問題なし。十分な切れ角が確保されています。

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