ブレーキはノーマル/ブレンボを問わず、公道では効き、タッチともに不満を感じない。制動する感じも分かりやすい方である。ただサーキットでは数ラップでフェード気味となり、制動距離はもちろんペダルストローク感も長くなっていく。
結果その走りの世界は、極めてクールな感じである。今までのスポーツカーのように、クルマから伝わってくる鼓動を感じ熱くなる、という感じではない。その意味では、いちスポーツカー好きとして、非常に寂しい。これまでのスポーツカーの価値観で育ってきた私としては、そこに心震わせるものを見いだすことができなかった。
と、ここまでがクルマ好きである私のZの評価である。おそらく多くの読者のみなさんはこちらに属していると思われる。その意味では、みなさんが期待しているスポーツカーとは少し違うものだ、といえる。
では次に、もうひとつの視点。これはある程度広い視野を持って、走りだけでなく、私が考え得る様々な要素を加えて、比較的客観的に評価してみよう。