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エコタイヤがもっと分かりやすくなる!?

タイヤを変えるだけで、燃費が良くなるというエコタイヤだが、これまでその性能はイマイチ分かりにくかったのも事実だ。そのため、今年から新たにエコタイヤの性能を分かりやすく表示するラベリング制度が始まった。

執筆者:宮島 小次郎


ラベリング制度によって、エコタイヤの性能がひと目でわかる!

エコタイヤ
エコタイヤの性能を一般ユーザーにも理解しやすくするための制度がスタート
タイヤを変えるだけで、クルマの燃費が良くなるというエコタイヤ。環境性能の向上が求められるこれからのクルマ社会において、そのニーズはますます高まることが予想されるだけに、タイヤメーカー各社もエコタイヤの開発には相当力を入れています。


ただ、ひと口にエコタイヤといっても、普通のタイヤと比べてどれだけ燃費が良くなるのか、分かりにくかったのも事実です。タイヤメーカーでも、今までのタイヤと比べて、転がり抵抗が何%少なくなりました、というようなテスト結果などを公表しているものの、普通の人にはいまいちピンとこなかったかもしれません。

それに本当に知りたいのは、他のメーカーのエコタイヤと比べるとどうなのよ、というところなのですが、なかなかそこまで踏み込んだデータを発表しているメーカーはありませんでした。その結果が分かりにくさに繋がっていたのだと思います。

そこで業界団体を中心にもっと一般のユーザーにも分かりやすい指標を作ろうという動きが現れ、ようやく今年からエコタイヤの性能をひと目で判断できるようなラベルを表示する制度が始まりました。正確には「低燃費タイヤ等普及促進に関する表示ガイドライン」というそうですが、分かりやすくラベリング制度と呼ばれています。

ラベル
ラベルの見方は、上段が転がり抵抗を、下段がウェットグリップ性能を表し、左に向かうほど性能が高くなる
このラベルが適用されるのは、一般的な乗用車用の夏用タイヤで、市販されているものが対象となります。タイヤメーカーのカタログやHP上、または製品自体に右のようなラベルが掲示され、タイヤの転がり抵抗を5段階に、ウェットグリップ性能を4段階に分けて評価されます。このうち、転がり抵抗がAランク以上かつウェットグリップ性能がa~dにランクされるものが低燃費タイヤと位置付けられます。

燃費に直結する転がり抵抗だけでなく、ウェットグリップ性能(濡れた路面でのタイヤの滑りにくさを意味します)も合わせて表示しているのには、この両者が密接な関係にあるからです。一般的には、転がり抵抗を良くするとウェットグリップ性能が低下する傾向にあるため、無闇に転がり抵抗ばかりを追求すれば、雨の日には危険なタイヤとなりかねないのです。

転がり抵抗やウェットグリップ性能の測定は、基準となるタイヤを用意し、定められたテスト方法に基づいて基準タイヤとの性能差を測定するという方法で行われます。各ランクの意味する実際のデータや試験方法については、日本自動車タイヤ協会のHPに詳しく掲載されていますので、興味のある方はそちらでご確認ください。

では、実際各メーカーのエコタイヤは、どのようなテスト結果となっているのでしょうか。次ページでは、各メーカーの主要銘柄のうちすでにグレードが発表されているものを紹介します。
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