まずはタイヤ・ホイールの保管場所を検討する
アルミホイールやスタッドレスタイヤなど、クルマを使っているといつの間にかタイヤ・ホイールがたまってくるものです
タイヤは基本的にゴムでできた製品ですから、当然その他のゴム製品同様、熱や紫外線、湿気や水分などによって、劣化し硬化しやすいものです。もちろん、そうした状況にさらされやすい環境で使われることを前提に作られているわけですから、タイヤは様々な添加剤によって熱や紫外線などによって劣化しにくいよう設計されています。しかしそうはいってもタイヤが基本的にゴム製品であることに変りはありませんから、保管時にはなるべくそうした状況にさらされないよう心がけるべきです。
そう考えると、タイヤを保管すべき場所というのが大体見えてきますね。直射日光が当たらず、極端に温度が高くならず、湿気はなるべく少なく、雨水などが当たらない場所です。簡単に言ってしまえば、屋内ということになります。ガレージや倉庫といった場所が理想的ですね。そうした場所が確保できない場合でも、なるべく上記のような条件を満たす場所や方法を選びたいものです。
縦置きにすべきか、横置きにすべきか?
とりあえず開いたスペースにタイヤを収納したい、という場合には、横に寝かせて積み上げる方法が手っ取り早いですね |
まずタイヤを積み上げるパターンですが、タイヤメーカーなどではこの方法を推奨していることが多いようです。理由はトレッド面の変形が防げるためです。ただし、ホイールに組んでいない状態のタイヤでは、横方向の荷重に耐える剛性が足りないため、積み上げたときに一番下のタイヤが変形してしまうことが考えられます。そのため、積み上げる場合はあくまでもホイール付きというのを前提にしてください。
また、床にタイヤを直接置かないよう気をつけてください。タイヤの表面からは保護成分などの油脂が染み出してくるため、長い間置いておくと、床とタイヤの接していた部分にこの油脂が染み付いてしまうからです。タイヤから油脂が抜けてしまうというのも問題ですが、実はこの汚れがなかなか落ちないものなんです。特にカーペットの上などに置くと後で大変なことになりますから、耐油性のビニールマットなどを敷いておくといいでしょう。
タイヤラック使用時には長期間同じポジションで放置しない
タイヤラックなどを使えば、タイヤを立たせた状態で保管できるため、出し入れがしやすく、タイヤが床を汚すこともありません |
立たせた状態で並べる方法は、タイヤの出し入れがしやすいため、頻繁にタイヤを交換する場合には便利ですね。車屋さんなどでもこの方法で保管していることが多いようです。タイヤラックを購入する必要はありますが、ガレージなどで保管する場合はきれいに整理できますから、見栄えという点でも優れているのではないでしょうか。
最後に保管時のタイヤ表面の保護について。市販のタイヤワックスなどを使われる方もいらっしゃるかと思いますが、基本的にタイヤの表面にはワックスなどを塗る必要はありません。前述のようにタイヤ表面には、保護成分などの油脂が自然に染み出してくるようになっていますから、逆に表面にワックスなどを塗ってしまうとそうした作用を妨げてしまうことも考えられるからです。タイヤについては、水洗いで汚れを落としておくだけで十分なのです。
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