国債・債券/公社債(その他)についても知ろう

株式より安全、債券より高利益!?CBって何?(2ページ目)

株式のように利益が狙え、債券のような安全性も持つ、CB(転換社債型新株予約券付社債)とは? 仕組みが複雑な商品はオススメしないのが基本ですが、メリット・デメリットを理解した上でなら、CBに投資する投資信託は検討の価値アリの商品だと思います。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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転換社債(CB)のメリット1

転換社債(CB)のメリット・デメリット

転換社債(CB)のメリット・デメリット

転換社債のメリットを簡単に言うと、「社債の魅力と、株式の魅力、両方持っている」ということです。

たとえば、A社の転換社債を持っていて、1株1,000円で株式を取得できるという権利がついていたとします。ある日、株式市場に出回っているA社の株式が、1株1,200円になっていました。この時、転換社債の「新株予約権」を行使して、1株1,000円で株式を手に入れ、それを株式市場で1,200円で売ります。すると、1株につき200円の利益が得られます。

あるいは、株式に転換せずに、社債のまま売却するということも考えられます。「株式市場よりも安い価格で株式が買える」ということで、その転換社債は人気が出ますから価格も上がります。株式市場で株式を購入するのと比べて損にならないレベルまでは、理論上、転換社債の価格が上がる可能性があります。

転換社債(CB)のメリット2

反対に、株価が低迷し、800円になっていたとします。株式市場で800円で買えるものを、わざわざ「新株予約権」を使って1,000円で購入するのは損ですね。ですから、この場合は権利を使わずに、社債のまま持っていればいいのです。

先ほどとは反対に、「この転換社債を利用するより、株式市場で株式を買ったほうがお得」ですから、転換社債の価格は下がります。しかし、株価ほどには下がりません。転換社債には、金利や償還金がもらえるという「債券としての価値」があるので、一定水準以下には下がりにくいのです。社債のまま持っていることによって、株価下落局面でも資産の目減りを抑えることができます。

つまり、株式のほうがお得な時は株式として使い、債券の安全性が必要な時には社債として使う、ということが出来るのです。


転換社債(CB)のデメリット

ただし、そのようにお得な権利がついている分、一般的に、普通の社債よりも金利(社債の金利)が低く設定されます。また、企業の倒産危機などで信用リスクが高まると、社債としての価格が下げ止まらないこともあります。

しかし、購入単位が50万円、100万円の場合、個人投資家がCBを利用するのは簡単ではなさそうです。そこで、次のページへ!
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